ちょっと前にアイドリングが1500rpm程度に上がるようになり、暖気が
終わっても全く下がらなくなってしまいました。
以前の状態なら冷間時に1300rpm程度、暖気後は900rpm程度です。
アイドリングが低くなりすぎてエンストというのはありがちなトラブルですが、高くなってしまうというのはアイドリング制御がうまく働かないと考えるべきです。
とりあえずISCVを分解。
今にして思えば、このトラブルの場合は電気系を疑うべきでした。
いきなりISCVを触ったために今回の場合余計に迷宮入りしています。
ISCV本体。
4AGではGZのみ(と思われ)に使われるステッピングモーター式です。
電磁コイルと通路を開閉するシャフト、冷却水温度によって可動域を変えるバイメタルで構成されます。
下側の白いのがコイルです。
こちらがバイメタル。
温度によって膨張する金属の特性を利用した単純な構造です。
画像は裏面で、スライドできる構造なのでこの部分で可動範囲の調整もできます。
スロットルボディ側。
特になにもありませんがキャブ清掃の容量で各エア通路を清掃。
ちなみに今まで説明した調整箇所では大して変化しません。
ISCV本体でアイドリング調整を行う場合、電磁コイルの角度を
変えることでアイドリングが調整できます。
閉じる側にズラせばアイドリングは下がります。その分開く側には動く量が少なくなります。
今回の場合、アイドリングを下げることはできましたが、アイドルアップもしないし、アイドリングを上げると下げようともせず、全くコントロールしていない様子でした。
この段階で電気系を疑い、電磁コイルやスロポジセンサー、エアフロも交換しましたがまったく治らず、同時にレーシングするとプラグ被りがひどくなり、まともに動くことすらままならず点火系に燃ポンやレギュレーター、インジェクターなど燃料系や吸排気系の点検もしましたが異常なし、ダイアグもコードは出力されず、原因不明で完全な迷宮入りを果たしました。
ここまで来て疑うべきはもはやECUしかなく、知り合いに動作品のECUを拝借しました。
ECUの交換でエンジンはかかりましたがまだ少し調子が悪いのでゴネゴネやってましたがエアフロ(O2センサー)の調整で治りました。
とりあえず治ったのでこのままECUを借りててもいいのですが、元のが直して使えればとECUを開けてびっくり、抵抗が焼けている箇所があり、それはどうやらアイドル系の回路上にあるようでした。
基盤は焦げてましたが問題なさそうなので抵抗の交換とコンデンサーの交換を行い、テストしてみると無事にエンジン始動。
アイドリングもしっかりコントロールしてます。
しかし洗車をした後、いきなりアイドリングが上がります。
嫌な予感がしてECUを開けると同じ抵抗が焦げて死亡。
どうにもコイルか配線がショートするようです。抵抗を何度か付け替えましたが焦げるので仕方なく応急でコイルを殺しました。
ちょっと闇が深いので各配線、コネクターの状態を確認して危なげところはハーネステープでぐるぐる巻きにしたりなどで対策。強く水をかけなければ防水も問題なし。
バイメタルは生きてるのでアイドリングを常時1000rpmに調整し
とりあえずは不都合なく乗れるようにはなりました。
しばらくは原因究明に時間を費やすことになりそうです。