鉢野在流はライトノベルがお好き!? -19ページ目

鉢野在流はライトノベルがお好き!?

ライトノベルを中心に創作、批評、文章研究などを書いていこうと思ってます。物書きからの目線で物事を見定めるようシンプルに分析できれば、と。

ヨルムンガンド 1 (サンデーGXコミックス)/高橋 慶太郎
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―――僕は、武器商人と旅をした。

両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎む主人公の元少年兵ヨナは、神の悪戯か、若き女性ウェポンディーラー、ココ・ヘクマティアルと、その部下である「ヒトクセもフタクセもあるが優秀な」私兵8人と世界各地を旅する事になる。登場人物の多彩さが織りなす物語と、独特の鋭角的な描線に書き文字、ベタ及びダークトーンを多用した作画が冴える一作。


 この作品の見所は、キャラクター。近代戦争をモチーフにした作品は数多くありますが、本作はそれらの中で、キャラクターに愛着が湧きやすくなっています。どうしても近代戦争物は話が重くなりがちで、キャラクターもリアリティがあるのかないのか感情移入しづらいぶっ飛んだキャラが多く、読んでいて疲れる時がありますが、本作は中心となる武器商人の少女ココが、わかりやすくリアリティのないキャラなので疲れずにスルスル読んでいけます。


 お気に入りのシーンは、ライバル企業CCAT社と共闘するシーンですね。本来はライバルなのだが、共通のピンチにお互い共闘する場面。ジャンプ辺りではなかなか燃えるシーンに相当するのでしょうが『戦争物』でやる場合、中途半端は許されません。本作は、それをとても理解しているようで、エンターテイメントしつつ、伏線を回収し、ココというキャラクター性を上手に伝えることが出来ていて、ああ、買いだなと思わせるシーンになっていました。


 学べたところは、軍事知識ですかね。私はそっち方向好きですが知識としては一般人に毛が生えた程度のものなので語ることはできません、が本作は読んでいて『軍事知識ありそう』と思わせるシーンがいくつもありました。実際にマニアックな人が書く作品でも、そのマニアックな知識が裏目に出ることもあったりしますが、本作はそれを適度に上手く「お、そうなのか」と思わせるような、私のようなにわか軍事ファンを満足させるシーンを上手く挿入できてましたね。私的には「戦闘ヘリに熱探知がついている、人狩り用だ」のところで、勃起しました。


 ココ萌え度 ☆☆☆☆☆


 
鉢野在流はライトノベルがお好き!?


 ――私の仕事はつまるところ、悪である