- とある魔術の禁書目録(インデックス) (電撃文庫)/鎌池 和馬
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――自分の部屋に、純白のシスターがいきなり空から降ってきた。「ありえねえ…」上条当麻はつぶやくが、そのシスター姿の少女はこう言った。自分は魔術の世界 から逃げてきた―と。ここは“超能力”が“一般科学”として認知された、アンチ・オカルトの学園都市。上条は『インデックス』と名乗る謎の少女の言動をい ぶかしむが、二人の前に本当に“魔術師”が現れて……
この作品の見所は、設定。超能力と魔法を対立構造に置き、それぞれの性質を作者個人のアイデアで書ききった超絶妄想厨二作品。決してバカにした意味で言ってません。私はラノベで何が一番か問われれば、あらゆる意味を含めて本作こそ近年のラノベでナンバー1と思っています。型月、西尾維新、禁書目録、三大厨二病の一角を担うだけあって、設定だけで中高生を虜にする力は絶大です。
お気に入りのシーンは、主人公上条さんの説教タイムです。ただの落ちこぼれ高校生なのに、あらゆる人間に上条さんは説教をかまします。誰かが水戸黄門的と言ってましたが正にその通り。この右手が眼に入らぬか! 設定だけで本の半分を消化するくらい絶大な異能力も上条さんの前では、3行で無効! しかし、それがとても大事。カタルシスで脳汁爆発です。
学べたところは、設定バトル。バトル物を描くとき、私は頭の中に浮かんだ戦闘アニメを文章に置き換えて書いているのですが、どうも最近それが間違いだったことに気づきました。動画をそのまま文章に変換するのはよくない。小説には小説のやり方があることを本作は教えてくれます。それが設定バトル。実際のバトルシーンを長く書かず、バトルに入る前にいかにキャラクターが使う異能力が無敵なものか説明するのです。本作はそれを最大限に生かし、街一つを消し飛ばす能力だろうが、主人公の能力『幻想殺し』にかかればなにもかも無効。うーん、バトルシーン短いけど、カタルシスで脳汁ぐちゅぐちゅです~。大いに学べました。
厨二度 ☆☆☆☆☆
――いいぜ、てめぇが何でも思い通りに出来るってなら、まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!