お留守バンシ- | 鉢野在流はライトノベルがお好き!?

鉢野在流はライトノベルがお好き!?

ライトノベルを中心に創作、批評、文章研究などを書いていこうと思ってます。物書きからの目線で物事を見定めるようシンプルに分析できれば、と。

 

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 ――むかしむかしといってもそれほど昔ではない、科学が迷信を駆逐しつつあった19世紀中頃。かつては人々に恐れられた闇の眷属も、今ではわずかとなった聖域 にこもり、ひっそりと暮らしていました。東欧の片田舎にあるお城もそんな聖域のひとつ。そこの住人たちは、実は人間ではありません。見た目は可愛らしい女 の子アリアも実はバンシーという妖精。彼女は気のいい同僚たちと慎ましくも平穏な生活を送っていたのです。そんな時、アリアはご主人様から大事な役目を与 えられました、それは…。とっても長く大騒ぎのお留守番、はじまりはじまり~

 この作品の見所は、またーりとした雰囲気ですね。ヒロインのアリアを始めとして、サキュバスなのに淑女なイルザリア、ガーゴイルだけど姿は丸っこいペンギンのセルルマーニ、コミカル動きのリビングデッドの庭師フンデルボッチと、ゆるキャラが多く登場します。そんなまたーりな雰囲気に魔族の宿敵クルセイダーのルイラムさんがやってくるのですが、最後に明かされた真相がこれまたゆるゆる~なんです。

 お気に入りのシーンは、ルイラムさんの衝撃発言ですね。初老の紳士でバチカンの刺客(もしかしたらアンデルセンの同僚?)でもある、魔族が最も恐れるルイラムさんのとんでもない発言に、この作品の全てが込められているような気がします。

 学べたところは、文章ですね。読みやすい。そしてまたーりとした雰囲気がほっこりと伝わってきて、作品の世界が自然に入ってきます。電撃大賞受賞作の実力が、如実に表れた文章は学び盗むことが多く、大変、有意義な時間を過ごせましたね。

 ブラドびびり度 ☆☆☆☆☆

 ――おまえの××を××しに来たのだよ