涼宮ハルヒの憂鬱 | 鉢野在流はライトノベルがお好き!?

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ライトノベルを中心に創作、批評、文章研究などを書いていこうと思ってます。物書きからの目線で物事を見定めるようシンプルに分析できれば、と。

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)/谷川 流
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「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」

 高校入学早々、この突飛な自己紹介をした涼宮ハルヒ美少女なのだが、その性格・言動は変人そのものであり、クラスの中で孤立していた。しかし、そんなハルヒに好奇心で話しかけた「ただの人間」である、キョンとだけは会話をするようになる。 

 ゴールデンウィークも過ぎたある日、校内に自分が楽しめる部活がないことを嘆いていたハルヒは、キョンの発言をきっかけに自分で新しい部活を作ることを思いつく。キョンを引き連れて文芸部部室を占領し、また唯一の文芸部員であった長門有希を巻き込み、メイドマスコットとして上級生の朝比奈みくるを「任意同行」と称し拉致。さらに5月という中途半端な時期に転校してきた古泉一樹(ハルヒ曰く「謎の転校生)を加入させ、「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的とした新クラブ「SOS団」を発足させるのだが――


 この作品の見所は、主人公であるキョン(2012年3月現在いまだに本名は謎)の一人称語り。アニメ化され社会現象を引き起こした本作だが、ラノベ版もアニメに劣らずキョンの一人称語りが実に個性的。ある意味で今までのライトノベルのセオリーを変えたとも思える独特な一人称語りのおかげもあって、名優『杉田智和』が生まれたと言っても過言ではない。是非ともチェックしてくれたまえ。


 お気に入りのシーンは、謎の転校生古泉一樹によって世界と凉宮ハルヒの関係について語られるところですね。一見ただのツンデレ電波学園ラブコメかと思っていたところ、古泉によってとんでもない真実が語られるシーン。それを実際に見える形で証明した時、ページをめくる瞬間、胸が高鳴りましたね。まさか、そんな、だって! キョンの一人称語りが十分に生かされてもいました。


 学ぶべきところは、ヒロイン凉宮ハルヒのキャラクターとしての存在感ですね。実際、萌えキャラとしてハルヒはそこまで成功している部類ではないと思われるのですが、ハルヒのツンの部分がどれだけ物語世界に影響を与えるか、一人の少女の好奇心が全てに通じてるようにキャラメイクした手法は脱帽です。萌えに特化せずとも、キャラクターと世界をこうも上手く売り出せるのかと、大変勉強になりました。


 京アニ&声優躍進度 ☆☆☆☆☆ ららら、忘れもの~