六月が来ていました。慌てて訪問先で作らせていただいた五月の句~一覧、

 まとめて37句。

 いつも兼題やエピソードをありがとうございます。

 

 下心なしと初恋夕蛍 → 友だよとあれが初恋夕蛍

   訪問先で作った句が直接的で詩的でないなぁと思い改作をしました。

 

 昭和の日いくつも顔持つ年号

 

 山菜をふ~んと食すドライブイン

 

 茶摘みする額に風がかすりゆく

 

 人形の刀を振って柏餅

 

 憲法記念日最後の砦だと

 

 渋滞に悲鳴テレビ前で粽

 

 窓越しに光まぶしや「みどりの日」

 

 栗の花匂いで夏の来たを知る

 

 黄菖蒲やサマードレスがあったはず

 

 四十雀仲間はどこかとさえずり

 

 薔薇の花西洋館には付き物

 

 路地苺やっぱり甘い止まらぬ手

 

 すずらんや南国の花壇にも白く

 

 母の日感謝されるべし大禍なく来

 

 帰り道気付く道沿い皐月群

 

 数多の菖蒲かしまし娘の声

 

 寒暖差老鴬どこへ隠れたる

 

 立夏の風麦藁帽はまだかな

 

 我も谷に居るようほととぎす鳴く

 

 草苺わたす少年はにかみて

 

 水芭蕉の落ち着きごりょさんの如

 

 揚羽蝶翅を飾りて虚勢かな

 

 共食いすざりがにたちの悪食よ

 

 アマリリスやポンチョの柄だったとは

 

 アマリリス純朴女子のあざとさか

 

 梅雨の晴れ間のような枇杷を口にす

 

 菖蒲を世話す早乙女ら公務員

 

 菖蒲ら田んぼの如並べられても

 

 さくらんぼ柄を持ちぽんぽんして食む

 

 枇杷の値や年々厳しくなりけり

 

 薔薇の花びら茶変して物悲し

 

 人の裏表かっこう清く鳴く

 

 埋め立て地の蛍袋コンテナの下

 

 東京砂漠に蛍袋揺れ

 

 四十雀四十路楽しと謳歌す

 

 がくあじさいやロリーポップがひとつ