今日は一月の末日、ゆっくりなような早いような。

 焦るにはまだ早い。例年えっ!って焦るのは6月。

 

 今月も遊びに行かせてもらっている先で作った句まとめて41句~

 


 

 年の瀬や福の日か二重苦か29

 

 し忘れは無いか顎に指小晦日

 

 来年占う記事追う大晦日

 

 贅沢や窓から初日の出拝む

 

 清々し元旦太陽(ひ)上がりきっても

 

 正月の禍やテレビ番組の揺れ

 

 正月明け浦島太郎に平素

 

 新春の蝋梅こぼれ赤子が手

 

 大根おろしに染み入る醤油色

 

 七草の歌に合わせて刻む音

 

 成人式元彼の彼女と同じ

 

 チンダル現象払いて寒の入り

 

 合戦も我関せずと寒椿

 

 雪帽子被る椿が風を乞う

 

 冬の雨青ざめる乙女の太腿

 

 鶴は脚飛行機は車輪出し着陸

 

 寒月や行く月逃げる月速し

 

 水仙の香り忘れり裏白よ

 

 凍てる朝昨日の喧嘩を引きずり

 

 芯まで凍てる雪女の耳打ち

 

 枯野に立つモデル居丈だけ極む

 

 車の窓に霜指で引いたあと

 

 手すりに霜指で片寄せ覗く

 

 沢庵の友や丼・おにぎり

 

 布団の中もたつく大寒の朝

 

 早梅や温いらしいと心浮く

 

 寒鯉は止まる人は動き続く

 

 寒波が来るらし日差しの暖かさ

 

 寒さに手を擦る老若の違い

 

 寒さにキュッと縮まる女子学生

 

 天や来たな雪の降りだし身構える

 

 雪降り終えて日が射して気の晴れる

 

 雪の降る街をいつかほぐされんと

 

 露天風呂一人伸びして寒月見

 

 寒月や坊さん坊さんどこ行く

 

 水仙や恋の交差に誤判あり

 

 うなだれて恋は盲目水仙よ

 

 蝋梅の足元に雪春を待つ

 

 蝋梅や受験最終段階へ

 

 寒さゆえの気鬱飛ばそ紅つけて

 

 茶室の寒椿初見の駆け引き