プレバトに便乗して俳句~です。

 今回は炎帝戦。 今年”才能あり”を取った人の中から選出された15名のうちさら

にTOP10を選ぶ回でした。最下位が永世名人のフルポン村上氏になったり、ランク外

にキスマイ横尾君、千原ジュニア氏と永世名人が、10位も永世名人の梅沢冨美男氏

と大波乱でした。

 

 で、まずは下手の横好き自作一句~、

 

 待宵草既読まだかと画面見る

 

 

 ということで、出演者の作品~、

 

 10位 勝村政信氏

 夏の雲逝くな逝くなと文字叩く

  ↓

 夏雲や

    切迫感のある句で、”叩く”という稚拙さがリアリティを出しているという

   評でした。

   が、”夏の雲”では句の切迫感に対して落ち着きすぎているということで、

   ”夏雲や”あぁという視線と逝くなという思いで打つ文字という添削でした。

    ところで、破門中の氏ですが、一応解かれましたが先生大不機嫌、信用なら

   んとの弁で笑いを呼んでいました。こういうときは笑ってくれる人がいると

   生徒はホッとします。日本伝統の師弟というのは緊張があっていいような

   キツイような息が詰まる思いもよくあります。

 

 

 

 9位 梅沢冨美男氏

 月見草文箱の底に出さぬ文

    月見草と出さない恋文というのは良い取り合わせだったけれど、あまり

   によくある句で直す必要はないけれど、平凡過ぎて上へ押す句ではないと

   いう評でした。

 

 

 

 8位 久代萌美さん

 社食から花火原稿音読す 

      → 原稿を下読み社食から花火

    メールという言葉はないけれど、作者は社食に居て花火だから、行った友人

   からメールでも来たかなと想像できるという評でした。

    音読だと子どもの宿題でも言うので、下読みと専門用語にしたほうがよく、

   花火を末に持ってくることで主役に出来る添削をされました。

 

 

 

 7位 キスマイ千賀君

 緋ダリアや「メール不達」のメール来る 

      →ダリアは緋「メール不達」のメール来る

     不達の連絡で自分のアドレスは削除されたんだなぁという寂しさがよく

    伝わる句でした。そして、ダリアにはいろいろな色がある中で緋色を選ん

    だことと多々あるメールの中での不達のメールの呼応が良いとのことでした。

     で、それを強調する添削でした。

 

 

 

 6位 安藤和津さん

 白雨受くネットショップの段ボール 

    白雨:にわか雨

    白という字が負の印象を強くせず、”受く”と軽く受けとめることで”置き配”

   という新しい文化を詠うというのが大したものだと感動されていました。

 

 

 

 5位 Fujiwara藤本氏

 アルパカを返す手配り雲の峰

    中七にオリジナリティがあると先生納得の句でした。

 

 

 

 4位 東国原英夫氏

 羽蟻わく今宵ロマンス詐欺メール

    大袈裟な句ですが、内容が内容なのでそれくらい思い切ってする必要が

   あると。”わく”でまさに今宵、家を食いつくす白蟻の前駆羽蟻がわき、まさ

   に今宵、心を食い荒らす詐欺メールが忍び寄るという組み合わせが良い面白

   い句だという好評でした。

 

 

 

 3位 森口瑤子さん

 メールぴこんぴこんシャワー中だってば

    オノマトペにリアリティがあり、”だってば”って大人カワイイ句が書ける

   人が羨ましいと先生の弁でした。イメージどおりの作者で良かったとも

 

 

 

 2位 犬山紙子さん

 恋を終わらせ平日の海月見る

     傷心のままの有給休暇かとすぐ想像が出来る。海月を選んだのも

    冷ややか薄暗いところでユラユラ揺れる失恋の傷を癒しているのと

    呼応し、”見る”は大概は不要なのだか、この句では心情を映す必要な

    ”観る”であると好評でした。

 

 

 

 1位 中田喜子さん

 産声送信ドバイは大夕焼

     写真ではなく音声というのが新鮮で、リアリティがあり、写真にあった

    未読3通というのも、音声、ついで写真、文章と送ったのかしらというのも

    しっかり兼題に寄っていて、ドバイの大夕焼けというので、地名の広がり、

    生まれた安堵喜びも示唆されていて句の奥行に気持ちの良い光景が広が

    っていて、嬉しいと先生絶賛でした。