プレバトに便乗して俳句~です。今回の兼題は”終電”
で、自作三句~、
走れども終電逃す冬の月
終電かホテル泊まりか春隣
終電は最寄り止まらず猫の恋
最後の句ですが、最寄り駅を目の前に通り過ぎて行ってしまうときに思わず
「あぁ~~~んl」と声を上げてしまったのと恋しい家を猫の恋に掛けました。
ということで、出演者の作品~
安藤美姫さん
線路ゆき決する心余寒かな
→余寒なる鉄路一本意を決す
元句では、飛び込み自殺になってしまうので、意図通り、凛々しい句に
添削されました。
笑い飯 哲夫氏
寒月や終電灯火跳ねた粒
→ 寒月終電LEDのひかりの粒
跳ねた粒が霰か何かとわからない、ということでの添削でした。
意味は掴みかねるところはあるけれど、伝えたいものがあるとわかるので、
将来性はあるとの評でした。
柏木由紀さん
冴え返るとんぼ返りの胸中よ
→ 公演のとんぼ返りや冴え返る駅余寒
冴え返るのは何に、と具体性が欲しい。
とんぼ返りに日帰りの意味と宙返りの意味があり、間違えられると
ジュニア氏の指摘でした。なるほど。添削の”駅余寒”で解消された
ように思います。
渡辺満里奈さん(今回一位)
しんとした駅前横切る孕み猫
↓
よぎる
中八を中七と定型に添削されました。
馬場典子さん(特待生3段→2段)
春遅々(ちち)として渋谷駅はダンジョン
→渋谷駅はダンジョン春は遅々として
長い季語で、滞るような言葉を使っているが、後半の言いたいこと
の内容の調べにゆっくりと沿わせていく配慮がある句だと評価されました。
さらに対句表現という技を指導されました。
皆藤愛子さん(特待生1級→名人初段)
悴める手のひらを刺す乗車券
”手のひら”と”刺す”と皮膚感覚の言葉を重ね”悴む”という皮膚感覚の季語
へ回帰させて、読み手が同じ体験を共有できる、また、刺す、で寒気かと思わ
せて乗車券という展開も上手いとの絶賛でした。
千原ジュニア氏(名人8段→9段)
春の駅白杖の傷夥し
春と傷という明暗の取り合わせのバランスが絶妙に取れていて、春という
季節に一生懸命生きている思いも伝わってくると絶賛でした。