プレバトに便乗して俳句~です。今回の兼題は「蜩」

 書けそうで、よくある兼題でしょう。

 

 凡庸な自作二句~、

 

 蜩の声へ変わりて日の緩む

 ミンミンゼミやアブラゼミから蜩へ変わる頃になると秋も近づき、

日も和らぎ少しは暑さを凌げたかという気になったところを意識しました。

 

 

 蜩の声の合間に錫杖か

 うちの旦さん、山岳部所属だったそうなのだけど、夜に修験者と遭遇するのが

本当に怖かったらしくて、初めて一人で泊まりの山登りをしたとき、修験者怖さ

にすぐ帰宅して来たって、おばあちゃんが言っていました。(大笑)、

で、蜩の声も気持ち悪いと。

 

 私が子どもの頃は蜩は山間で鳴くものでしたけれど、最近では丘の傍の町中でも

聞こえるんですよ。山の開発がここまで来たということでしょうか?

 ツクツク法師も、ホーシツクツクって上手になるまでは、スイーチョンって

キリギリスかって勘違いさせる鳴き方なんですね、昨日気が付きました。

 

 

 ということで、出演者の作品~、

 

 峯岸みなみさん

 蝉の声父の背中に隠れんぼ 

      → 蝉の声怖くて父の背に隠る

    元句だと、私は父の背中に蝉が止まっているのかと取りました。

    先生が、添削しても凡人作と言われました。

 

 

 

 ジョイマン高木氏

 はずれ棒タクト振る空ひぐらし楽し 

       → はずれ棒タクトに蜩の空を

    「65点テレサテンバク転」 前後のコントは面白くなかったですが、

    これには嵌りました。

     字数オーバーを直されました。”振る””楽しい”と言わずに表すことが

    俳句では出来る、タクトは振る物、”蜩”に楽しさの中の切なさを託せると

    添削されました。”はずれ棒”を最初に持ってくるセンスは良いと、期待

    の凡人との評でした。

 

 

 

 

 高橋真麻さん

 カラカラと蝉の抜け殻秋の風 

       → 抜け殻のカラカラ秋の風白し

    蝉は夏、秋の風と季節違いの季重なりになっ っているのと、簡単に避け

   るために、”秋の風”を”朝の風”にすることも出来るということに気付かなか

   ったということで最下位でした。

 

 

 

 勝村政信(今回一位)

 殻破る閃閃秋の朝つれて              

    閃閃:ひらひら、キラキラ

    ”秋の朝”が作者の意図を表し、季語として際だっていると賞賛でした。

     破門を解く条件は炎帝戦でのTOP10だったのに、頑張りどころを間違え

    ているということで続行だそうです。習い事の怖いところですわ。

 

 

       

 

 立川志らく氏(名人3段→4段)

 今日も空蝉を拾うだけの朝か              

   も、だけ、か と助詞のニュアンスの付け方と、”空蝉”という季語の選択で

  人物像がよくわかると賞賛でした。自由律

 

 

 

 千原ジュニア氏(名人7段)

 蜩に金属バット協奏曲

         ↓

        の音かすか                

   ”協奏曲”では陳腐との評でした。”に”が散文的とも。青春ですよね、

   で、かすかというより混じってる感じなんじゃないかと思ったのです

   が、”蜩”を際立たすために”かすか”なのねと。

 

 

 

 梅沢冨美男氏(永世名人 本に掲載決定)

 蜩の声かけ流す湯殿かな                 

   ”声かけ流す”に蝉の声とお湯を掛け、 ”かな”の詠嘆には、

   あなたはどうでですか?という問いかけ、判断を委ねるというもので

   使えていると賞賛。