プレバトに便乗して俳句~です。今回は春光戦の予選Aブロック・Bブロック
でした。
この間、冬麗戦したばかりと思うのに、光陰矢の如しだわと。もう口癖になって
きました。
で、過去を検索してみたら、年々開催が早くなっているようです。皆気が急いて
いるのでしょうか。
今回の兼題は「ウニの軍艦巻き」ということで、
自作一句~、
良し良しと海胆無臭にて海光る
ウニというと、九州に居たころ「小僧寿し」で食べても臭味がなくて、こんなに
美味しいものだったんと初体験だったのですが、関東で同じく「小僧寿し」で食べ
たところ、磯の臭いが
きつくて、喉を通らなかったことがあり、同じチェーン店でこんなに違うのかと
驚いたことがありました。もう私一人の見解ですが、魚は九州に限る!甘い、臭く
ない!魚嫌いの私の意見です。多分塩振りとか処理が違うのだと思います。スーパー
のノルウェー産の塩サバでさえ
違いますもの。
で、今回は特待生、名人の予選、まずはAブロックから
フルポン村上氏(Aブロック2位 決勝戦選出)
海苔篊(のりひび)の等間隔に暮れかかる
海苔篊:海苔を付着させるもの
海の夕暮れの風景を詠ったものですって。
馬場典子さん
海胆一貫縄文と令和を繋ぐ
→ 海苔の香縄文の海胆令和の海胆
発想は素晴らしいが、”と””を”が散文的であり、一貫では縄文と令和
を繋ぐには小さいかなという、先生の弁でした。
キスマイ北山君
花板に握らるる雲丹淋漓(りんり)たり
→雲丹淋漓たり花板のあざやかに
”たり”の言い切りと花板の華があって良かったが、花板が前に出てきて
しまっていたので、季語の雲丹を前に出す添削がされました。
淋漓:勢いなどがあふれる様。
キスマイ千賀君
鈍色(にびいろ)の漁船ふちどる春北斗
→ 鈍色の漁船よ青き春北斗
きれいな風景を詠むのが詩人だと。
ただ、主役が漁船になっているのを季語”春北斗”にするために、鈍色
と青色を対比させる技を使われた添削がされました。
FUJIWARA藤本氏(Aブロック一位 決勝戦選出)
流星群いくつか海に落ちて海胆
季節違いの季重なりになっているのをファンタジーで”海胆”を主役によく
した、と絶賛でした。
筒井真理子さん
海苔一帖等間隔に刻みて春
→ 海苔刻む等間隔の音や春
季語とキーワード(一帖、間隔)がそれぞれ 二重になっていると、
ただ季重なりにトライした作者の意図を組んで、作者が注目した”音”を
伝えるための添削がされました。
中田喜子さん(Bブロック2位 決勝戦選出)
艶めきて海胆握る指和ぎのごと
→ 和ぎのごと海胆艶やかに握る指
海胆と真っ向勝負したところ、指を和ぎと見立てたのは素晴らしいと。
難は動詞が二つ入っているということで、艶めくという動詞を”めきて”
と形容動詞にする添削がされました。
武田鉄矢氏
ウニ二貫お先にどうぞと古女房
→ 「お先にどうぞ」と女房分け合う海胆二貫
ストーリーになってしまっているのを映像にする添削がされました。
篠田麻里子さん
春の闇洗う寿司桶荼毘し祖母
→ 寿司桶洗う祖母を荼毘せし夜の春
祖母の幽霊が寿司桶を洗っていると勘違いする者を避ける添削が
されました。
皆藤愛子さん(Bブロック1位 決勝戦選出)
休業と手書き格子戸に春塵(しゅんじん)
→ 休業とあり春塵の格子戸に
リズムを作る添削でした。