プレバトに便乗して俳句~です。今回は「錦秋戦 決勝」、兼題は
「7時20分の時計」 ときたら、寝坊しか思いつかなかったです。
出演者の方たちは意外と夜の句が多かったです。
で、自作一句~、
寝過ごした小指ぶつけて冬の朝
ということで、出演者の作品~、
、
Fujiwara 藤本氏
月光のひとつぶ受信電波時計
→ 月光のひとつぶ電波時計ぴくん
電波時計は受信するものだから”受信”はムダな一言となるので、
それを動作で表現する添削がなされました。
立川志らく氏
谷崎のエロス潤目鰯の骨
→ 谷崎のエロス潤目の骨柔し
谷崎文学賞の副賞は時計贈呈を絡めているそうです。で、
破調にせずとも定型でいけるということとエロスと骨をつなぐ描写の
添削でした。
キスマイ千賀君
震源の時計台無音の夜長
→ 時計台無音震源地の夜長
語順から時計台の真下が震源地と捉えられる可能性があるという
指摘での添削でした。
三遊亭円楽氏
弁慶が時計している村芝居
↓
したまま
季語:村芝居
俳諧味のある良作のことでしたが、”している”だと、演出とも取られ
るので、作者の意図したうっかりということを伝える添削でした。
森口瑤子さん
秋てふや夢の途中に時計鳴る
→ 秋てふや夢の途中を鳴る時計
”に”だとワンポイントを示す助詞であるので、経過を伝える”を”に換え、
”時計鳴る”も”鳴る時計”とすることで、時計に軸を持っていきオチにし
ないという添削でした。
中田喜子さん
婚破れ振子響くや夜半の秋
→ 振子音(おん)響く婚破れし秋夜
元歌では、結婚がだめになったところから寝間で振り子の音を聞き
ながら眠れないというところまでの時間経過が俳句として長過ぎたと
いうことでの時間を密にする添削がされました。
梅沢富美男氏(3位)
火恋し形見の竜頭巻く深夜
”形見の竜頭”ということで、時計とわかるし、敢えて
”巻く”と云い、”深夜”と置くことで故人を偲んだ行為であることがわかる
良作と絶賛、本に採用したいと先生の弁でした。
キスマイ横尾君(2位)
流星のターミナル三分で蕎麦
季語:流星 で、ロマンチックな上句に、それでは終わらさず、現実感
を合わせてきたところが成長、また語順も、乗るバスが来るのを気にし
ながら腹ごしらえを慌ててしている様子に合っていて良いと絶賛でした。
千原ジュニア氏(1位)
痙攣の吾子の吐物に林檎の香
生々しいリアリティーが伝わる句ということでした。
本来、果物など食べ物は美味しそうに詠えというが、この吐物に林檎の
香りがあったことで、親の想いが伝わるとのことで、これで良し
ということでした。
で、”吐物に”を”吐物や”にしていたら終わっていた。
”に”で林檎を立てたことが良かったと賞賛でした。