プレバトに便乗して俳句~です。今回の兼題は「ペットボトルのお茶」
ペットのお茶といえば”お~い お茶”の新俳句大賞ですが、200万通弱の応募
があるようですね。
そのうち入賞作は2千句、千倍の倍率なんですねぇ。
第28回の文部科学大臣賞の
”水筒を垂直にして飲んだ夏”
東京都宮下さんの作品が小躍りするような気持ちで大好きです。
、で、凄い句のあとに、貧相な自作で一句~、
冷えたお茶喉に塞き(せき)止め梅雨寒や
年ですわ。
ということで、出演者の句~、
みちょばさん
梅雨晴間カメラ片手に知恵絞り
→ 梅雨晴間構図決まらぬファインダー
”知恵絞り”が凡人ということでした。
市川右團次氏
若夏をラッパ飲みする白帽子
→ 制帽は白はつなつをラッパ飲み
季語の”若夏”は沖縄の一足先の夏を意味していて、作者の意図する我が子
のことではなくなってしまっているというこで添削されました。
かまいたち山内氏
祭りの夜氷に溺れる君を救い
→ 夜店の灯水に溺れるペットボトル
ライフセーバーの歌か?祭りはどこで?先生も困りながら添削されていまし
た。ということで最下位でした。
鷲見玲奈さん
汗拭い凍る茶逆さに唾を飲む
→ 凍りたる麦茶逆さに溶かし飲む
汗を拭いてから描写すると時間軸が長すぎ、伝えたいことの焦点が絞れて
いないから失敗したということでした。
筒井真理子さん(今回一位 特待生昇格)
あの人のよからぬうわさ麦熟れの星
麦熟れの星:牛飼い座の一等星アルクトゥールスのこと
で、梅雨の晴れ間に見える星”よからぬうわさ”としたことが、好きな人の
悪い噂を信じるべきか否定したい気持ちもあるというもやもやと、”麦熟れ星”
という大地が湿気た熱い空気を内包しているような感じと噂に心が波打つ感じ
とが呼応した大人の句だと絶賛でした。
立川志らく氏(名人)
三ツ矢サイダー三島由紀夫の覚悟
三ツ矢サイダーは三島由紀夫の好物だったということで、”ワイシャツは
白くサイダー溢るる卓”という句を遺しているそう。
三ツ矢サイダーと固有名詞を出すことで映像がはっきり見え、三ツ矢と
三島と韻を踏み、三島氏の句を押さえていて、サイダーの泡と覚悟という
固さの対比という何重にもなった企みが上手くいった句だと先生が感心
されていました。
梅沢富美男氏(永世名人)
藻の花やペットボトルにさやさや
→ ペットボトル冷えて藻の花さやさやと
ペットボトルが冷えていないとの評でした。
藻の花というのは、きれいな用水路の中に生えている草花ですが、ペット
ボトルが冷やされているとは限らない描写で、空のゴミが流れてきたとも取
られるからダメということでした。ということで、本への掲載はボツでした。