プレバトに便乗して俳句~です。今回の兼題は「銀座でのお買い物」ということでした。
で、自作一句~、
ママの顔を見上げてばかり冬銀座
冬の銀座は幼児にとっては、寒いし、どこが楽しいの?と思う場所だと、そこでママの
方を見上げたら、ママはすっかりお上りさんで銀座の街に飲まれていて、子の方は
見てくれない。そんな情景を詠みました。
ということで、出演者の作品~、
山本未来さん
歩行者天国(ほこてん)をルブタンの赤冬日和
→ ルブタンの赤冬晴の歩行者天国を
ルブタン:フランスのブランド赤い靴底が象徴。
赤と青(空)を対比させるため冬晴と季語を代えられ、インパクトのある
カメラワークの添削でした。
すみれさん
冬の空ママの手離し冒険す
→ ママの手を離し冒険冬の空
冬の空という季語を主役にする添削されました。
ママの手を離してツーっと行ってしまって冬の空へと続くというカメラ
目線の移動。
小園凌央氏
雪時計母と買い初め息白し
→ 母と来て銀座の雪の時計台
季語が三つも重なってしまっています。
市川猿之助氏
青柳や背広仕立てて祖父の真似
→ 祖父を真似仕立てる背広柳の芽
元句は背広を仕立てて祖父の真似をしました、と散文的であるということ
と、青柳が見える仕立て屋で背広を仕立てているのだなと思ったら、祖父が
出て来て時間軸が戻されてしまっているということで、添削がされました。
柳の芽ということで、まだまだ祖父には届いていないなということで、と
言われた先生に猿之助さんが「その謙虚さは俺には無いなぁ」と場を笑わせ
ていました。
高田万由子さん寒
寒晴れの雑踏に溶けるモーツァルト
→ 寒晴の雑踏モーツァルト溶けゆく
中八を避けることが出来るという添削でした。
森口瑤子さん(特待生)
道草は砂町銀座おでん食ふ
道草を食っているのではなくおでんを食っているのですよとウィットに
富んだ作品と絶賛。
また”砂町銀座”という固有名詞で、知っている人には下町の情景が思い
浮かび、知らない人には、興味が湧いて良いとのことでした。
梅沢富美男氏(名人10段)
春近し鳩居堂(きゅうきょどう)二階句帳買ふ
鳩居堂;和風文具店
鳩居堂二階を前に出し、定型にすることもできるけれど、作者は春が近づいた
ことを喜び、春になったら句を作ろうと思っていることを端的に表せていて、
中八の選択は正解ということでした。
かつ、きゅ、きょ、ちょの音がリズムを作っていて、中八が気にならなくなる
ということでした。