プレバトに便乗して俳句~です。今回の兼題は「夏の日光ハイキング」ということで、

華厳の滝、日光東照宮、中禅寺湖の写真でした。
 
 で、自作一句~、
 
 瑠璃色の中禅寺湖や夏映す
 
 きれいな写真でした、こういうのを見ては行きたい~と思うわけです。
 
 
 と、出演者の作品~、
 
 田中要次氏
 男体山(なんたいさん)逆さに映る夏の湖(うみ) 
        → 夏の湖逆さに夜の男体山
   作者は、昼に男体山が夏の湖に映っているということで、 また、
  ”夏の湖”は、月にあるクレーターの一つであるということで、月が湖に映って
 いると詠みたかったそうですが、17音には情報が多すぎるということで、昼の
 光景かと思ったら夜の光景だったという句に添削されました。
   原作を読んだままの解釈でみると、”映る”は不要で、そこが凡人の作に
  なるのかなぁという横尾君の指摘でもありました。
 
 
 
 
 
 池上季実子さん
 万緑の木陰が光る白樺(しろかんば) 
             → 七月の樹間に光る白樺
   ”万緑”と広いイメージなのに、~の木陰となると矛盾が生じているかつ、
  結語の”白樺”が印象に残り、季語の”万緑”を喰ってしまっている、これは、
  植物どうしであるから生じるので”七月”という映像を持たない季語に映像
  を添えるという添削がなされました。
 
 
 
 
 
 朝夏 まなとさん
 夏の朝せせらぎの音に光る道 
         → せせらぎの音に光れる夏の朝
   せせらぎ、音、道と情報が被っていることの解消と、季語を前に押し出す
  添削がされました。
 
 
 
 
 藤井隆氏
 夏探し頬触れる風肩をすくめる 
       → 夏がゆく風か野をゆく頬さやか
   私も”夏探し”と”肩をすくめる”が相反しているなぁと思ったのですが
、 ”夏探し”で秋の気配を詠ったという作者の意図だったようです。
   けれども、才能ナシアウトですという先生の弁でした。そうですよね、
  夏を探すのは、初夏の走りですよねぇ。
   晩夏で探すのは夏の思い出ですよねぇ。
 
 
 
 
 畠山愛理さん
  せせらぎを飛ぶシニヨンや夏の雲    
    シニヨンとは女性の後ろ髪をまとめたもので、せせらぎの場所、光、音
   に人物が加わり、夏の雲と視界が大きく広がる視線の動きで立体感
   遠近感が出て、俳句の基本をしっかり押さえた確かな俳句となって
   いると先生絶賛でした。
 
 
 
 
 立川志らく氏(特待生)
   豪雨の登山これより先は神の庭    
   ”これより先は”は普段は説明的でダメなのだけど、この句では、「神の庭」
   の伏線として生きている、と昇格でした。
   豪雨の後、晴れた景色が神々しかったという句だそうです、私は豪雨が
   結界となった句かと思い ました。
 
 
 
 
 キスマイ横尾君(名人)
   ひまわりや廃線沿いのラーメン屋     
   大きな1本の向日葵と”沿い”で長ーい一本の線路上で上や奥行の立体感
   が出て、向日葵と廃線の明暗の対比が良く、そこからラーメン屋もイメージ
   されると、昇格でした。