女神転生シリーズの原作者である西谷史氏の著書、真・女神転生エル・セイラム全4巻を読了しました。
出版されたのは17年前の1994年、丁度SFC版の真・女神転生if...が発売された年ですね。
これを読み始めたのは確か・・・去年の6月頃だから、読み終えるのに約1年半掛かりました。
その理由は、主人公が全く報われないストーリーにあると思うのですよ。
自分は小説を読んでいると主人公に感情移入しちゃうタイプなので、主人公の玲子に怒涛の如く降りかかって来る不幸にズキンと胸が痛くなって、読み進めるのが辛かった位です。
この作品のテーマは聖母。
主人公の玲子は聖母マリアの転生した姿であり、神の子を産むであろう彼女は悪魔にとって歓迎されざる存在。
東京を我が物にしようと企むバールは彼女を消そうと、様々な刺客を彼女の元に送り込むのです。
玲子自身、自分が聖母マリアである事を認められず、花嫁となる事を定められた神という存在に不信感を抱いており、その心の隙をずずずいっと悪魔に突かれた部分も大きいのですが。
前世の夫の転生であり、理性で抗えない程に心惹かれた男性や、親友と離れ離れになり。
父母を無残に殺され。
悪魔にとり憑かれた青年にレイプされた上、悪魔の化けた蛇によって子宮を内部から食い千切られ。
挙句の果てには、最も信頼する親友に愛する男性を奪われるという。←正確には奪った訳じゃなくて彼が親友の方を選んだのね
もう、壮絶としかいえない過酷過ぎる運命です。
玲子が聖母である事を拒絶したのも、心の中に彼、神童勝彦への強い想いがあった所為なのに・・・精神的にも肉体的にもボロボロですよ・・・
作者あとがきで、『希望を感じるラストにした』というような事が書かれていましたが、鬱展開が頭から離れず、とてもそうは思えませんでした・・・
生き残っただけでも幸せだろう、と言われれば反論のしようもありませんが。
確かに回収していない複線も多く、あとがきに『新たな構想の元に第二部を始めたい』と書いてあったし、もしかしたら二部で玲子が幸せになる展開を構想していたのかも知れません。第二部発売されてないですけど
微エロ、微グロな超鬱展開で人を選びそうな作品ですが、女神転生に興味のある方は読んでみるのも一興かと。
古い小説で絶版ですが、アマゾンで安く購入出来ます。