June
『実は好きね、ソレ?』
――6月6日、完二登校。
「えと・・・ありがとう、ございました」
見た目に反して、目上の人を敬う礼儀正しい完二くん。基本的に先輩には敬語です。
陽介とはまた違った方向性で、突くと面白いイジラレキャラ![]()
あの時、会っていた少年について聞いてみると、その場に仰け反らんばかりの動揺ぶり。
「ア、アイツの事は・・・オレもよくぁ・・・つか、まだ二度しか会ってねえし」
「二人で学校から帰ってたじゃんよ?何話したの?」
千枝の質問に、完二はポッと首まで赤くする。
「や、えと・・・最近変わった事ねぇか、とか・・・ホントその程度で・・・
けど、自分でもよく分かんねんスけど、オレ・・・気付いたら、また会いたい、とか口走ってて・・・」
言わなくていい部分まで言ってしまうところに、完二の誠実さが表れてますね。
うん、お前はイイヤツだ。
・・・で、本題である事件当時の事は、やはりよく覚えてないらしい。
雪子同様、誰か家に来たような来ないような・・・という曖昧な記憶しかない様子。
気が付いたらもう、あのサウナみたいな場所に倒れていた、と。
「あーと・・・先輩ら、もしかして探偵みてーな事やろうっての?なら、オレも頭数に入れてくんないスか。
酷ぇ目に遭ったのが“誰かの仕業”ってんなら、十倍にして返さねぇと気が済まねぇ」
という流れで、完二が(自称)特別捜査隊のメンバーに加入する事に。
「あざっス!巽完二、先輩らの為にも命張るっス!面倒見てやって欲しっス!」
若干、力み過ぎな完二を連れて、特捜隊本部(ジュネス・フードコート)へ行き、事件の概要を完二に説明。(ビフテキに夢中で聞いてないけど)
これ迄の経緯と完二が野次馬から手に入れていたメモにより、浮かび上がった共通点。
『被害者は全員、居なくなる前にテレビで報道されている』
確かにそう言えなくもないけど、それだと犯人の動機が全く見えて来ないんだよな。
んでもって、完二をクマに紹介・・・というのも今更だけど、例のブツを完二にも渡しておかないとね。
雪子プロジェクト、クマオリジナル鼻メガネ。
幼馴染みという気安さもあるのか、雪子さんってば完二に対して結構容赦ないです。
「似合う・・・うぷぷぷ・・・あはははは!」と大爆笑の雪子姫。
確かに似合う・・・・・
「つまんねー事してんなよ、あぁ!?」
キレた完二が鼻メガネを投げ捨て、「よこせオラっ!」とクマからスペアのメガネを奪い取る。
もう一つ作らせていたとは、やるな雪子。
てか、掛ける前に気付けよ、完二!
「こっちが本物クマ。やっと渡せたクマね」
と、完二に本物のメガネを渡すクマ。
「要らねぇモンなら、スペア作ってんじゃねーよ・・・くっそ、てめーら!いつか、ぜってーやってやっからな!」
あはは!ホント、からかいがいのあるヤツだな!
完二のメガネはサングラスなんだね~、カッコイイじゃん。
ちゃんとその人に合ったメガネを用意してるんだよね、意外とセンスあるかもクマって。
『物体Xの悲劇』
さてさて、6月のメインイベントと言えば1・2学年合同による林間学校。
主人公同様、今回が初めての林間学校である陽介は楽しみにしてるようだけど、千枝達が言うにはすんごく面倒な行事らしい。
「やる事つったら、そこの山でゴミ拾いだからね」
ゴミ拾い・・・町内会のボランティアですか・・・・・
飯ごう炊飯とか、テントで寝たりとかするので、夜だけはちょっと楽しいそうだ。
千枝から、去年は終わってから河原で遊んで帰ったというのを聞いて、なーんか陽介がニヤニヤしてたけど、何を企んでるんだお前は(笑)
――林間学校の前日。
雪子に誘われ、飯ごう炊さんで使う食材の買出しに付き合う事になった主人公。
・・・・・・・・・・・。
な、何か、もの凄く不穏な会話をしていらっしゃるんですが。
「カレーって、何入ってたっけ?」
「にんじん、じゃがいも、玉ねぎ・・・ピーマン、舞茸に・・・ふきのとう?」
ピーマンからおかしくないか?舞茸は・・まぁイケそうだけど・・・ふきのとうって?(゚∇ ゚||)
「ふきのとう・・・と、“ふき”って一緒?」
違うよ!卵と鶏肉くらい違うよ!
「ねー、千枝。カレーに片栗粉って使うよね?」
「・・・?そ、そりゃ使うんじゃん?」
「使わないと、とろみつかないよね。じゃぁ片栗粉と・・・小麦粉もいるかな」
いや、普通に市販のルーで作ろうよ・・・片栗粉でとろみって、中華じゃないんだから・・・
「こ、小麦粉って、あれでしょ。薄力粉と強力粉?どっちだろ」
「強い方がいいよ、男の子いるし」
いやいやいや、意味分かんないし。性別じゃなくて用途で使い分けるもんだからそれ。
「じゃぁ、それと・・・あった!トウガラシ。辛くないとカレーじゃないよね」
「なら、キムチも買ってかない?あとコショウ?」
「そうだ・・・かくし味も要るよね」
「そういや、テレビで言ってたな・・・確か、チョコ・・・コーヒー・・・ヨーグルト・・・けどあたし、コーヒー苦手だから、コーヒー牛乳でいいよね?」
「あ、魚介も混ぜる?きっといいダシが出るよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「カレーでいいよね?人気ナンバーワンの国民食」
カレー自体に異論はないが、今カゴに入れた食材について激しく抗議したい。
てか、止めてやれよ主人公っ!(笑)
――とうとうやって来てしまった林間学校当日。
女子2名がカレーを作ってくれてるけど、あの材料から生み出されるモノを思うと気が重くなるのはどうしようもない訳で。
何も知らない陽介がちょっとだけ羨ましい・・・
「うへ~、ゴミ拾い、キツかった~。チャリ丸ごと投げてくとか、あり得ねーだろ。ったく、捨てたヤツが拾えっつーの」
これからもっとあり得ないモノを見る事になるんだぜ・・・
「それよか、メシメシ!あー、腹減った」
お前のキラキラな笑顔が眩しすぎて直視出来ない・・・
「女子の手料理だぜー?ま、里中には正直あんま期待してないけど、天城は老舗旅館の跡取り娘じゃん?
すっげーの来るぜ、きっと!」
ああ・・・すっげーのが来るってのは間違いないだろうな。
そうか、陽介は知らないんだよな・・・雪子の料理の腕前を。
焦げ臭く!生臭く!中にあり得ないほど硬いものが存在する玉子焼きをッ!←食べさせられた人
程なくして、カレーを2人分持ってきた千枝と雪子。
「あーと、お待たせ。その・・・愛情は入ってるからさ・・・」
「うお?入っちゃってる?それ、ベタな台詞だけど、グッとくるな!じゃ、いっただっきまーす!」
そのまま勢い良くカレーを掻っ込み――
「う、あう、ああぅ、あぉぉぉ!」
陽介、一撃死。
すげー・・・これが噂のムドカレーか・・・・・
いや、その効果から見るに、ムド成功率UPが付加されたムドオンカレーかも知れない。
「あんじゃコリャーァァ!!」
うは・・・基本は温厚な陽介がマジギレしてる・・・
「おっめーら、どんなっ・・・ゲホッ、ゲホッ・・・カレーは、辛いとか甘いとかだろ!コレ、くせーんだよ!
それにジャリジャリしてんだよ!ジャリジャリしてる上にドロドロしてて、ブヨブヨんトコもあって・・・
も、色んな気持ちワリーのだらけで、飲み込めねーんだよ!」
ジャリジャリしてる上に・・・・・←溶ける訳が無い強力粉+挽く気など端からない粒コショー。魚の鱗。野菜に付いていた泥。
ドロドロしてて・・・・・←かくし味という意味を理解していない大量に投入されたヨーグルト。(コーヒー牛乳で更に増量)
ブヨブヨんトコもあって・・・・←ダマになった片栗粉+魚介から出たDHA。
おえっ・・・きも゛ぢわる・・・
「いや、なんかうまく混ざんなくてさ・・・けど、バラエティ豊かな食感が・・・」
「まっじーんだよ!!」
「な、なによ・・・!てか、それはアンタの感想じゃん!」
そこで何故俺を見る?・・・食えと?食えと仰るかこれを!!
「真顔で言っとくぜ・・・やめとけよ?遊びで勧めんのもためらうわ」
陽介に真顔で忠告されてしまった・・・
あー、でも女の子達が期待を込めた目で見詰めてる・・・やめて!そんな目で見ないでっ!
>食べてみる
>断る
>食べるふりをして捨てる
プレイヤーの親心(?)としては、那岐(主人公)にこんな危険物を食べさせたくないってのが本音だけど・・・
食べるふりをして捨てるってのは問題外だよな、人として。
じゃ・・・食べてみる?食べてみちゃう?
『そんな勇気は無い』
ですよねー。
断る・・・のは無理?・・・あ、どうしても食べる流れになっちゃうみたいだ・・・ゴメンよ・・・
哀れ・・・主人公までもムドオンカレーの餌食に・・・・・
~~しばらくお待ち下さい~~
で、男子2名(と言うか、陽介)に懇々と文句を言われる女子2名。
千枝と雪子も流石に悪いと思ったのか、しおらしく俯いている。
「はぁ・・・どーすんだ?俺らの班、メシ抜きじゃん。せめて食えんならいいけど、こんな“物体X”、ムリだろ・・・絶対」
――と、背後から、カレーのいい匂いが漂って来た。
見れば、デ・・・ふくよかな女生徒がゆうに5人前はありそうなカレーを一人でパク付いている。
美味しそう・・・
「な、なぁ・・・えーっと、大谷?そのカレー・・・余ってねぇ?てか、くれ!くだせぇ!モーレツに腹が減ってるだよぉ!」
しかし、女生徒は陽介の懇願を一蹴。
「無理ね。ダイエット中だから、これっぽっちしか作ってないし」
ダイエット・・・?どう見ても、更なる高みへ昇ろうとしてるよね?←空腹のあまり若干口が悪くなっている主人公。
あー!食事の時間終わっちゃったし!
空腹のままテントに戻る破目になってしまった4人。
――男子のテント内。
狭いテントの中には主人公と陽介、そして完二の3名。
「あー、クソ、腹減った・・・つか、何でお前ここにいんの?」
「バックれたら進級させねえって釘刺されたんスよ。それに1年のテント、葬式みてーに静かだし」
ほほぉ、それでこっち(2年)のテントに来た訳か。実は意外と寂しがり屋なのか完二(笑)?
「ここ、先輩らだけなんスか?」
「後のヤツら、病欠だとさ。賢いよな・・・」
・・・って事は、完二が来なければ二人きり
で一夜を明かす予定だったの![]()
などと、あらぬ妄想をおっ始めるプレイヤーには、脳天から踵落としを決めるべきかも知れませんが、「なら、オレここ居てもいいっスよね?」と居座る気まんまんの完二を追い出す理由は特に無いので「ゆっくりしていけ」をば選択。
「お、先輩、器でかいっスね。迷惑掛けないから、大丈夫っス。騒がなきゃバレねえし」
「しゃーねーなあ・・・じゃぁ、お前の寝る場所あそこな」
――と、陽介は岩でゴツゴツした端っこを指差す。
文句ありげな完二を「嫌なら戻れ」と一蹴して、その夜は寝る事に。
んが、地面がゴツゴツして痛いのか、じりじりとこちらに寄って来る完二。
「完二、お前もっとあっちだろ?」
「あそこじゃエビゾリんなるんスよ」
「・・・そうか。・・・・・あの・・・さあ」
「なんスか」
「・・・なんでこのテント来たんだ?」
「あ?さっき言ったじゃねえスか。んだよ・・・なんなんスか?」
陽介はちょっと言いにくそうに口ごもりながらも、かねてからの疑問を完二にぶつける。
「この際だから・・・その・・・しょ、正直に言って欲しいんだけど」
「はぁ・・・」
「お、お前って、やっぱ・・・アッチ系なの?」
「アッチ・・・?」
完二は、言葉の意味が分からずにキョトンとしている。
「俺ら・・・貞操の危機とかになってない?いま」
貞操の危機って・・・(。´*ω*)・;゙.:';、ブフォッ
リアルに飲んでた野菜ジュース吹き出したんだが、どうしてくれる(笑)?
「のぁ・・・!?」
ガバッと立ち上がった完二は、動揺も隠さず激しく喚きたてる。
「なななな何言ってんじゃ、コラァ!そ、そんなんじゃねっつってんだろが!!」
「ちょ、ちょっと待て、なんで豪快にキョドるんだよ!?尚更ホンモノっぽいじゃんかよ!」
売り言葉に買い言葉、頭に血が昇った完二は、証拠を見せてやるとばかりに女子のテントへ特攻。
いや、一応止めたけどね。
陽介が証明できんのか、とか何とか言うから・・・・・
――程なくして男子のテントにやって来たのは、女子のテントに居た筈の千枝と雪子。
完二が気絶してのびちゃってるって・・・・・
「いきなり入ってきて、いきなり気絶したの。そんだけ。ね、雪子!」
「え?う、うん」
――・・・殺(ヤ)ったな・・・・・
安らかに眠れ・・・完二
千枝と雪子は、あのフードファイターと同じテントだったようだが、彼女のイビキがうるさくて眠れなかったところに完二が乱入したらしい。
で、いきなり気絶した、と。二人の言葉を信じるなら、フードファイターのイビキに即死効果でもあったという事か。
テントの中に荷物でバリケードが作られ、狭いスペースで窮屈な態勢を強いられた可哀相な男子2名。
ムドオンカレーは食わされるわ、テントは占領されるわで、踏んだり蹴ったりだよな・・・+
――翌日、林間学校が解散した後、河原にやって来た一行。
あれだけ酷い目に遭ったというのに、何故か妙に浮かれた様子の陽介と、昨夜の事は何も覚えていないらしく、しきりに小首を傾げている完二。
「や、なんか・・・昨日の晩オレ、カッとなってテント飛び出したような気するんスけど・・・
っかしーな、夢だったんスかね・・・?起きたら花村先輩らのテントだったし・・・」
夢だ・・・全ては夢だったんだよ、そういう事にしとけ完二・・・(肩をポンと叩きながら)
「よし、とりあえず泳ぐか!」
なるほど、陽介が妙に浮かれてたのは、この為か。
水着なんか持って来てないよー、と言う女の子2人に、水着ならここにありまーす、と取り出す陽介。
「じゃーん!なんとここにありましたー!ジュネス・オリジナルブランド、初夏の新作だぜ!」
・・・・・買出しの時に別のフロアに行ってたのは、コレを選んでたからなのか。
「うわ、引くわー」
「それ、最初からずっと持ってたの・・・?」
流石に俺もちょっと引いたぞ・・・
「いいじゃん、一緒にみんなで泳ごうぜ!」
イマイチ乗り気でない女の子に、「晩メシ、楽しみにしてたのになぁー」と半ば脅しで水着を強引に渡す陽介。
ま、アレは悲惨だったよな・・・晩メシ抜きな上に、寝る場所まで占領されて・・・・・コレぐらいの楽しみがないとやってらんないよな!
てな訳で、かなり時間を掛けて着替えを終えた千枝と雪子の水着お披露目タ~イム♪
「そ、そんなジロジロ見ないでよ!」
「ちょ、ちょっと・・・」
二人ともかっわいい(*´∀`)
てか、主人公・・・叔父さんから貰った(微妙な柄の)水着をちゃーんと穿いてるとは律儀だな![]()
「て言うか、俺の見立てよくねー?まぁ、中身がちょっとだけガキっぽいけど、将来、いい感じのオネーサンになるぜ、きっと!な、そう思うだろ月島?」
確かに・・・・って、え?・・・ちょ、ま!!
ドッポーーーン![]()
![]()
陽介が地雷屋を発動し(違)女子2人の怒りを買う事になり、そのまま河に突き落とされたバカ2人。
「つ、つめてえー!!お、おお落とす事ねーだろ・・・!」
「どーせ入るつもりだったんでしょ!?自業自得だっつの。ったく、最低だよね、完二くん?・・・って、あ」
振り向いて完二を見た千枝は、一瞬言葉を失う。
「な、なんスか・・・?」
鼻血垂らしてるよ、この人・・・+
「ちょと・・・やだ!」
すぐさま駈け寄った雪子が、ドンッと完二を河に突き落とす。
ひでえ・・・(笑)しかも、「危なかった・・・」だなんて、何もしてないのに。
やっぱ、雪子って完二(とゆーか、男子全般)に容赦ないよな![]()
だけど完二の場合、千枝と雪子の水着姿を見て鼻血を出したのか、主人公と陽介の水着姿を見て鼻血を出したのか、非常に微妙なところではありますが。
てか、頭上から聞こえるこの嘔吐く声は・・・・・昨夜泥酔してたモロキンが・・・・・
哀れな子達・・・・・(ホロリ)
散々な目に遭ったとしか言いようが無い林間学校だったけど、まぁそれなりに楽しかったよ・・・ね?











