気を失っていたラッシュが意識を取り戻すと、覇王と誰かの言い争う声が聞こえてきます。
「どけ、もう用はない」
「議長が只今、お越しになります」
「それまでもう暫くお待ちを・・・!覇王殿!」
あれ?ここはアークゲート・・・いつの間に戻って来たんだ、まさか夢オチ?
ラッシュが身を起こすと、こちらに視線を送る覇王。
どうやら夢では無さそうだ。
――・・・と、そこへ。
エルマイエン議長が諸侯達を引き連れてやって来た様子。
その中にはダヴィッドの姿も・・・・・って、あいつは!!
「共和会議議長、ウィルフレッド・エルマイエン公爵だ」
変態のロリコンッ!!
イリーナ誘拐の黒幕は、アカデミー最高責任者かよっ!!
あんな奴が議長だなんて、共和どころじゃないじゃん!
ダヴィッド!!今すぐそんな奴から離れてっ!!
だが、悲しいかな・・・その事実を知ってるのはプレイヤーだけなのだ・・・
「貴公が・・・覇王殿か。一体目的は何だ?」
お前が言うな。
「既に伝えた筈だ」
「貴公を諸侯と認め、相応しいレムナントを与えろ、か。共和会議で結論が出るまで、暫く待つように通告した筈だが」
うわ~、何かエルマイエンもそうだけど、他の取り巻き諸侯達も覇王を見下してる感じ。ヴェイエールのような田舎を治めた程度とか言って。
覇王様、ここはいっちょ殺(や)っちゃって下さい。オレが許可します。
で、覇王の言い分としては、神皇帝陛下より神託を授かったのだから共和会議の許可など必要ないと。
「今は神皇帝陛下のお言葉のみで全てが決まる時代ではない。陛下は何を考えておいでなのか・・・」
呆れたように首を振るエルマイエン。
だからお前が(ry
ふん、と鼻で笑うと覇王は、
「まぁよい。レムナントを寄越さぬのなら、力ずくで奪うだけだ。既に目的は達した」と言う。
そう言えば、アークと契約済みだったよね。
多分、覇王は議会がどう出るかを予想していて、端から許可など取るつもりはなかったのだろう。
「アークと契約・・・?ふん、信じ難い話だ」
「こいつらが証言する」
覇王はラッシュ達の方を振り向く。
こっちに振るの!?(/゚∇ ゚∥)/
ええ~、そうですね、確かに目撃してましたし。
トルガルが前に進み出て、覇王が確かにアークと契約した事を証言する。
アークは今契約できる状態では無い筈・・・と、騒然となる諸侯達。
「もうよいな」
――これ以上付き合うのも馬鹿馬鹿しいとばかりに立ち去ろうとする覇王を、エルマイエンは慌てて引き止める。
「待て!分かった・・・貴公を諸侯と認める。レムナントも与えよう・・・これで」
「いいだろう・・・アークは解放してやる」
おや、随分と物分りの良い人だな覇王って。意外かも・・・
エルマイエンの慌てた顔を見るのは中々に愉快だったけどね!
アークってそんなに重要なレムナントなんだ・・・聖域へのテレポート機能以外に何かあるのかな。
――という経緯で、共和会議総会は、一時閉会と相成りました。
連絡は追って行うとの事で、各諸侯達は待機するようにとの指示あり。
で、何故かダヴィッドを呼び止めるエルマイエン。
「私が何を言いたいのかは・・・分かるな?」
「美少女大好き!」とでも言いたいのか?( ´-`)
ダヴィッドはこの総会に出席する為に、エルマイエンを揺さぶったと言ってたな。それに関する事なのだろうけど。
くっ、ムカつく!いずれ化けの皮を引き剥がしてやるから覚悟しとけ!
「ごめん、ダヴィッド・・・何か変な事になっちまった」
――ラッシュは、自分のせいでダヴィッドに迷惑をかけたと思い込む。
「お前のせいじゃない。・・・それより大使館へ。話はそれからだ」
優しいな~、ダヴィッドは![]()
ラッシュに話すトーンと四将軍に話すトーンが微妙に違うのは気のせい?
(妄想です)
――アスラム大使館にて。
「覇王か・・・一体何者なのかな」
「只者ではないのは確かですな」
ふ~む、やっぱり覇王が何者なのか気になるところではありますね。
纏うオーラと言うか、雰囲気が人間離れしてる感じがする。
神皇帝とも何か只ならぬ親交がありそうだし。
エルマイエンが驚いていたように、神皇帝が一地方領主に神託を下すなんて、通常あり得ない事なんだろう。
ダヴィッドは皆の意見を聞き終えると、気持ちを切り替えるように大きく息を吐く。
「ま、この件はあとだ。今はイリーナ嬢を攫ったアカデミーの連中について話そう」
「何か分かったのか?」
――身を乗り出すラッシュに、ダヴィッドは「ああ」と頷く。
「議長は、イリーナ嬢誘拐、並びにアスラムへの侵略行為に対し、アカデミーの関与を認めた」
「・・・!」
「アカデミーの一部が暴走し、禁断の研究に着手したらしい。ワグラムという男が首謀者だ」
出たよ・・・典型的な政治家だな・・・
全て秘書がやった事です、私は全く以て存じません。
ふざけんなー![]()
(ノ`Д´)ノ.:・=≡┻┻)`з゜)・:゙
しかし、その正体を知らないラッシュ達は、エルマイエンの言葉を鵜呑みにしている様子。
「あいつが!?・・・で、イリーナは何処に?」
「イリーナ嬢に関しては、議長も把握していないらしい。現在調査中なので報告を待てとの事だ」
いやいやいやいや、ハルピュリアの餌にしてやるとか言ってたクセに。
何を調査するですって?ハルピュリアの健康状態をですか?
ああ、もう!もどかしいっ!!
「下手に嗅ぎ回るな・・・と言う事ですか」
久々に発言したブロクター。愚鈍そうに見えて意外と敏いんですよね。
「エルマイエン公はアカデミーの最高責任者でもあります。不祥事が公になれば進退にも関わりますし・・・そう言わざるを得んでしょうな」
パグズ・・・そこまで推し量るのなら、議長自身が関与している可能性を考えてみないかい?
「じゃあ・・・オレ達、黙って見てるしかないのか?」
――俯くラッシュ。
「そうだな・・・・・・・と、言いたいところだがな。そんな簡単に済ませるつもりもない」
その言葉を聞いた途端、パーッと輝いたラッシュの表情![]()
てゆーか、ダヴィッド?
貴方は自分の言葉一つでラッシュがシュンと落ち込んだりパーッと明るくなったりするのを見て、実は楽しんでないですか(笑)?
おまけに、トドメとばかりに微笑みかけちゃって。
ちょっぴりSっ気ありなご様子のダヴィッド様です+
――・・・さておき。
ダヴィッドはエルマイエンにアカデミーの一件を不問にすると約束し、ラッシュの両親・・・サイクス夫妻の居場所を聞き出したそうだ。夫妻はアカデミーから別の施設に移されたらしい。
「明言は避けていたが・・・エリュシオン寺院の奥だ」
「よし!オレ、行って来る!」
最後まで聞かずに飛び出そうとしたラッシュを、ダヴィッドが呼び止める。
「待て、私達も一緒に行こう」
「え?」
「お前一人の方が心配だよ。それに・・・この件にはまだ裏がありそうだ。今の内に色々と確認しておきたい」
異論はないな?と、トルガルに目で問う。
今の「お前一人の方が心配だよ」の部分がすんごい優しい言い方だった!
つまり、放っておけないって訳ですね![]()
【チリー・モルグ】
寺院で扉を守っていたクシティの僧兵に頼み込み、「大僧正様には言っちゃダメだよ」と内緒で通して貰って、やって来ましたチリー・モルグ。
ダヴィッドの推理では、この奥にラッシュの両親が幽閉されているらしい。
全体的に薄暗いダンジョンです、ウガレピ寺院を思い出すな~。
今にもトンベリとか出て来そう。
・・・・・いや、ラスト・レムナントだからねこれ。
トンベリじゃなくて、アルビノ・クシティとかバグなんかが出て来ます。
紫色の毒ガスエリアに入ると走れなくなったり、広間に出ると閉じ込められて敵が待ち伏せしていたり等の仕掛けも盛り沢山。
いかにも・・・な扉前には、大量のアルビノ・クシティが。
いくら弱いとは言え、あれだけの数を一度に相手するのは骨が折れそうだ。
こういう時は、エイム・タイムが便利だよね!1匹づつ誘いだし、その場所を離れてトリガーを引けば、リンクせず安全に戦えます。(←チキン戦法)
――武器を構え、勢い良く扉を蹴破るラッシュ達。
そこに敵の姿は無く、ポカーンと口を開けてこちらを見る眼鏡の男。
「ラッシュか?」
「父さん!」
――どうやらラッシュの父親、ジョン・サイクス博士のようです。
こんな寺院奥に閉じ込められていたと言うのに、家族のホログラムを微笑みながら見ていたところから推察するに、かなり呑気・・・もとい、肝の据わったお方のようだ。ラッシュの性格は父親譲りなのかも(笑)
しかし、ここにいるのは父親一人・・・母親は別の場所に移されたのか・・・
「よくここまで来れたな」
――息子に駆け寄り、労うように肩に手を置く。
「父さん、イリーナが!」
「ああ、分かっている」
え!あんな盛大に述語をすっ飛ばした説明で分かっちゃうんだ(゚∇ ゚;)
と言うより、イリーナが攫われた事を既に知っていたのかな。
ジョン博士は背後の棚からキューブ型の箱を持ち出して来ると、中から石版のような物を取り出す。
「それは・・・?」
「イリーナを攫った奴らが欲しがっているものだ。この石版はレムナントを・・・言わば眠らせる事が出来る。マリーナが発見した」
レムナントを眠らせる事が出来るって・・・それじゃあ、敵のレムナントを無効化する事が出来る訳だ!
なるほど、奴らが欲しがるのも無理はないな。
けど、これって割れてる・・・欠片みたいだよね。他の欠片も集めて完全な状態にしないと効果が出ないとかそういう類の物かな。
「そうだ、母さんは?」
「連中の気を引く為、囮になってくれた」
「囮?」
「心配するな、まずはこれを餌にイリーナを取り戻そう」
そっか、マリーナ博士は別の場所に移されたんじゃなくて、自分の意思でここを脱け出したって訳だ。奴らの注意を自分に引き付ける為に。。。
でも、何だってそんな危険な真似を?ラッシュに石版を渡す為だろうか・・・
とりあえずここで話し込むのは危険なので、一旦大使館に戻る事に。
――大使館へ戻る途中にて。
「大丈夫だよ、父さん!オレ達が付いてるからさ!」
「ああ、そうだな・・・ありがとう」
まだまだ問題は山積みだけど、お父さんに会えてラッシュも嬉しそう+
――・・・と、その時、ジョン博士に異変が。
不意に立ち止まり、苦悶の声をあげながら身を硬直させると――
刹那、身体が炎上する!!
「そう簡単には行かせませんぞ、ジョン・サイクス」
やっぱりお前の仕業だったか、ワグラム!!(゚Д゚)
「父さんに何をした!?」
「石版を寄越せば、命だけは助けてやる」
――こちらの質問には答えず、一方的な要求のみを突き付ける。
「自分で取りに来い!」
石版を掲げて挑発するラッシュですが、相手は一枚も二枚も上手の老猾な魔道士。
ジョン博士を操り、ラッシュから石版を奪ったワグラムは、例の如くそのまま異空間へ消えてしまう。
どーしよー
イリーナも石版も敵の手中に落ちちゃったよー(T◇T)
――アスラム大使館。
「父さんは!?」
「命に別状はありません。しかし、意識が戻る気配は無く・・・まるで仮死状態です」
ジョン博士の意識を回復させるには、ワグラム自身に術を解かせる以外に方法は無いと言う。
「ワグラムか・・・くっ!母さんの居場所が分かれば・・・」
「そう言えば、ジョン博士がおかしな事を言っておられましたな。マリーナ博士は囮になったとか・・・」
すると、それまで黙していたエマが口を開く。
「マリーナ博士の居場所については、心当たりがあります」
――エマの言葉に、一同は驚きの声をあげる。
「本当か?」
「何故、今迄黙っていた」
それには答えず、エマはダヴィッドの前に進み出る。
「お願いがございます。私とラッシュ二人だけで、その場所に向かわせて頂きたいのです」
エマと二人きりで!?(/゚∇ ゚∥)/
何のフラグですか(笑)
冗談はさておき、エマはラッシュの母親であるマリーナ博士と面識があるという事なのだろう。そう言えば、初めて会った時もサイクスの名前に反応してたっけ。
うん、年齢的にも近いだろうし、友人だったとしても不思議は無い。
何処でどうやって知り合ったかは謎ですが( ̄∇ ̄+)
暫し考えていた様子のダヴィッドですが、エマを信頼し任せる事にしたようです。理由を言わないエマを咎めずに信じるなんて男前だ・・・+
「ラッシュ、エマを頼む。意外と無茶をする人なんだ」
出来ればエマじゃなくて貴方と2人きりが良かった
任せて下さいっ!
「我々はアスラムへ戻ろう。ここに残るのは危険だ」
「イエス、マイロード!」
「ラッシュ、ジョン博士の事は任せてくれ」
「ありがとう、頼む」
「必ず・・・アスラムに戻って来い」
戻って来いだなんて・・・もう、大胆だなぁ///←色々と勘違い中
必ず戻りますとも!貴方の元にアスラムに!


