【ルーマニアでサッカー観戦しました】

 

ルーマニアでサッカー観戦をしたことのある人はかなり少ないと思いますので、これもブログに書き残しておきます。

 

ブカレストに到着した日に入ったカフェで、たまたまスポーツニュースをやっていたんですね。

そこで唐突に知った事実。

「あれ、ルーマニアの国内杯(クパ・リジイCupa Ligii)の決勝って、明後日の土曜日なんだ。」

決勝のカードは、国内の強豪ディナモ・ブカレストvsポリ・ティミショアラ。

ディナモは同じブカレストのライバル、ステアウアを準決勝で下しての決勝進出だったそうです。

土曜日は仕事もオフだし、これは是非ナマで見ておきたい。

 

結論からいうと、ブカレストのサッカー場は特に危険な場所ではありません。

ゲルマン系の国々と比べると、ファンもおとなしめだし、家族連れや女子供もスタンドに多数見受けられるし、女性が一人で観戦しても特に問題ないレベルだと思います。

(ちなみに過去一番コワい!と思ったのは、オランダのロッテルダムのスタジアムでしょうか。対戦カードのせいもあったと思うのですけれどね、昼間の試合だったにもかかわらず、これは気を付けねばと思ったのはファイエノールトのホームゲームが最初で最後でした。)

そんなわけで、西欧諸国では近年厳しくなっているパスポートチェックも特に無く、すんなり入れました。

 

ルーマニアで、こんな洒落たスタジアムが建設される時代になったとは・・・昔は色気のないスタジアムしかなかったので、感激です!!

 

チケットは、事前購入もできる筈ですが、私が知る限りスタジアム前のチケット売り場で試合前に販売しているので、そこで買うのが一番ラクなのではと。

ダフ屋らしき姿もちらほら見たけれど、現在のルーマニアの状況を考えると売り切れることはまずないと思うので、正規のチケット売り場で購入するのが安全。

チケット窓口の横で、とあるマダムに「同行者が一人来られなくなったんだけど、買ってくれない?」と声をかけられて、それがなかなかいい席だったので、そのチケットで即決。

お値段は一番高いVIPエリアの席でも100レイ(3000円くらい)でした。

このスタジアム、VIPエリアは、椅子にこんなカンジでクッションがついているのですよ!ありがたい!!

昔からのお友達は知ってのとおり、実は私、欧州サッカーに首までどっぷりな生活を送っていた過去がありまして、若かりし日の数年間は幾度もバックパック担いで夜行を乗り継いでヨーロッパ大陸を縦横無尽に旅していたのです。

インターネットが無い時代に女一人で旅行していたのですが、ラッキーなことに何事もなく、バックパッカーの日々を満喫することができました。

最後にブカレストで観たのは、ディナモとステアウアのブカレスト・ダービーだったか、ルーマニア代表のフレンドリーマッチだったか・・・ともかく、20ン年前であることは確かです。

ステアウアのアウェー試合はその後もドイツやスペインで見ましたが、好きなチームのアウェーって心が苦しいんですよね~、例外なくボロボロに野次られるので。

だから私は、できればホームで見たい派です。

 

結果は2-0でディナモ・ブカレストが圧勝。

試合のレベルとしては、まあ、こんなものかなといった印象。(この数日前にイタリアの国内杯の決勝・ユヴェントスvsラツィオを見ていたので、ついそちらと比べてしまったことも否めません。すみません。)

今はいい選手が出ると、ユースの頃に目をつけられてどんどん国外に出てしまうんだろうなあ。

経済格差を考えると仕方ないとは思うけれど、このままでは国内リーグのレベルの底上げは難しくて、かつ代表のレベルアップも限界があるよね。

国内リーグが盛り上がると、観客も増えてもっと経営が楽になるだろうに・・・とか、どうにもならないことをいろいろ考えてしまいます・・・。

  

余談ですが、革命前はディナモは秘密警察管轄のチームだったそうです。(ディナモの名がつくチームが秘密警察なのは、ルーマニアに限らず、ロシアや旧共産圏各国で共通。)

私自身、社会主義政権崩壊前後の東欧のサッカーをずっと見ていたので、東欧各国のチームに対してはいまだに色々と複雑な思いがあります。

私なんて所詮外国人なので、理解した気になっているだけで本当のことはなにひとつわかっていないと思っているのですが、ルーマニアのサッカーに触れるたびに、世界には無数の価値観があってムズカシイなあとしみじみ考えさせられるのでした。

ディナモのグッズ売り場。昔はこんなグッズもほとんどなかったなあと思うと、感慨深いです・・・。