退院日決定 | 性腺外胚細胞腫瘍 後腹膜原発 絨毛癌 旅好き 間質性腎炎 てんかん 透析

性腺外胚細胞腫瘍 後腹膜原発 絨毛癌 旅好き 間質性腎炎 てんかん 透析

●2015年2月 28歳発病 現在30歳 性腺外胚細胞腫瘍
後腹膜原発 多発性肺転移 脳転移
●ケモBEP4とTIP2とTIN2とIrN2&脳放射線24Gy定照射
●ケモ入院10ヶ月と後腹膜リンパ節廓清手術
●2017年2月 覚醒下開頭腫瘍摘出術
●2018年2月 薬剤性間質性腎炎と診断

綴る

術後からあっという間に数日が過ぎ更新が遅くなってしまった。大丈夫、心配ないです。無事手術は成功しCTやMRI上でも取りこぼし無しで足の機能も維持できています。術中取り出した物はホルマリン漬けにして病理に提出しました。主治医の見解だとツルんと取れたしあの色は放射線誘発性の血管腫だと思うよ、とのこと。病理の結果を聞くまでは安心出来ないが気楽にいこうと思う。






今回行った覚醒下開頭腫瘍摘出術だが、
このワードを見た人は一体どういった気持ちになるだろうか。まず不安じゃないだろうか。テレビで何度か覚醒下手術について見た事があったので知らない訳じゃなかったが自分がそれをやるとなると恐怖でしかなかった。開頭して脳弄ってる最中に起こして会話して身体動かす。





だが意外にもこの恐怖は一瞬で消えたのだ。何故なら主治医のawake surgeryの説明が流暢でかつ安全安心な感じが伺えたからだ(適切かどうか分からないが安心感は時として理論より大事だ)。言うなればawakeでやった方が後遺症も含めて術後の回復に有意な差が出るので今回こういった術式を取ったという。実は全麻の時間が長いと術後の回復が遅くなったりするのだ。運が良い事にawake surgeryの出来る医師がいる病院に入院していて、またそれなりに経験があり、迅速に手術日を決めてくれた。そしてこの余裕とも取れる手術説明の口上。怖いが理想であった。





術式についてだが、
覚醒つまり起きた状態で医師等と意思疎通を交わしながら脳実質(脳細胞は痛覚ない)を弄り脳機能(運動機能)の確認の下、奥に潜む腫瘍を摘出する。この手術結構頻度の高いものではなく出来ない病院も勿論ある。医療機器(保険適応外)であるいくつかの電気機器を用いて脳実質に電気を流しどの領域がどういった機能を司っているのか確認しながら手術を進めていくようだ。怖い。





では手術中の話をしたいと思う。
記憶は鮮明にある。手術台に寝てマスクを付けられるとテキーラショットやった感じで段々と酔い潰れて来ます。延髄が鈍化していく感じ。負けじと必死で話続けました。でもいつの間にか寝てたんでしょうね。起きたら態勢が変わっていて覚醒下での腫瘍摘出がいざ始まろうとしていました(眠り落ちた記憶がありませんでした、後から聞いたんですが眠る直前ずっと
英語で話していたそうです。記憶にない)。起きた瞬間ですが朝の目覚めの良い感じで頭は淀み無く澄んでいて冴えていました。前日にシミュレーションするんでパニックにはなりませんでしたが目の前がブルーシートで覆われていたので「前を少し開けてください」とお願いしました。すぐに前方が開け麻酔科の人が見えて安心しました(というか身体固定されてますが指先は動かせるんでブルーシートを自分で開けてました笑)。






「では今から取っていきますから足動かしてと言ったら動かしてね〜」、という単純な作業が約1時間ちょっとくらい続きました。足の確認はリハビリの先生が診て執刀医と連携する形でした。しかし私は主治医から言われなくても足の指や足首、膝、手の指や手首、動かせる所は心配なので動かしてみました。私の場合既に術前から足の指と足首が動かし難かったのでこの1時間ずっと動かし続けるのは結構な体力でした。しかし!人生で後悔のないよう体力精魂が尽き果てるまで懸命に動かし続けました(精魂尽きたらダメか)。頭は動かさないでね〜と3回くらい言われたか。ちなみに頭は数本のピンでガッチガチに固定され1mmも動かせない。このピンは頭皮に刺さっている。






なにより問題だったのが実は腰骨の痛さ。
態勢が左側を向いて寝てる形なので数時間経つと腰が痛くなってくる。柔らかいマットを敷いてくれてるみたいだが後半40分くらいめちゃくちゃ痛くて術中そればかりに気を取られていた。しかし最後の最後まで足を懸命に動かしながら腰の段々と強くなる痛みに耐えながらの手術に耐えた。いやあ実に私はよく頑張ったと自分を褒めたい。







「綺麗に取れたよ〜」「じゃあ元に戻すから動かないでね〜」「腰が痛くてやばいです〜」「もうすぐ終わるから頑張ってね〜」「はいありがとうございます^_^腰が腰が。。少し揉んで下さい笑。」主治医が「ここか?」とゴソゴソ腰をもみ始めた。縫合やらの後始末は部下の2人Drに任せ主治医は優しく腰骨周りを揉んでくれた。その時バチンバチン!と頭上で金属音、ああホッチキスか、止められてる音は何とも生々しい。とその時、いたああああ!!!大泣きうさぎ麻酔が聞いてないところへのホッチキス!手術の中で1番の痛みだった笑






現在は術前に比べてまだ歩きにくいものの退院が何と日曜日2/12に決まりこの病院史上最短の退院となりそう。画像上さすがにまだ浮腫があるのと侵襲的な手術なので炎症は少なからずあるのでまだ完全には復活してません。浮腫は1ヶ月くらいで引いていくよう。主治医曰く、術後3ヶ月くらいで機能が決まるからそれまで自宅でリハビリ頑張ろうとのこと。抜糸もせずに退院です。通常は2週間らしいですが今回2/6-2/12でした。でも何なら今退院しても良い気がします。リハビリも家での日常動作の方がリハビリになるから通わなくて大丈夫だよ自分でも筋トレしてるようだしという事で、あっと言う間の出来事になりそうです。1年前に入院していた時は10ヶ月くらいか。。永遠に感じた入院生活が懐かしいです。





最後に、
今回彼女が高雄から入院前に来てくれ術後も数日いてくれ昨日帰国したんだが彼女の存在の大きさと言ったら半端じゃなかった。朝8:00前には来てくれ一緖に朝食昼食夕食を食べ、足揉んだり腰揉んだりしてくれ借りてきた酔拳(彼女が理解出来るように)というジャッキーチェンのDVDを観て心を和ませ夜10:00近くまでいてくれ手術に対する不安を一切感じる事なく過ごせ、また術後の歩行訓練も最後まで付き合ってくれ本当に感謝しかありません。今思い出してもいるいないでは私の精神状態は大きく違うかったと言えると思います。
非常謝謝つながるうさぎ




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記念にオペ室前にて2017/02/07

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術後腕立てをベッドで無理にやったら橈骨動脈にルート取ってあったところが内出血。。自重