いとこの結婚式 | 君に話したいことがあるんだ

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2016年6月12日に亡くなった妻へのメッセージです

2年前の今日は、癌の摘出手術の翌日。13時に面会に行ったけど、君は痛み止めのせいでほとんど寝ていたよね。

たまに眼を覚ますと、ぼくに向かって「大丈夫だよ」なんて呟いて。気にしなくていいのに。

去年の今日は、君のいとこのK君の結婚式が9月11日に決まったと、その母であるMちゃんから電話があったね。

君は体が痛くて電話に出られないと、ぼくが話を聞いたんだった。

Kくんの結婚式を君はすごく喜んでいたけど、その反面「結婚式に出られるかなあ」と不安も口にして。

君は前々からK君に結婚式のスピーチを頼まれていて、その原稿をぼくに書かせようとしていたよね。

ぼくもそのつもりだったんだけどね。

それと君は、このまま抗癌剤治療はやめて、これからは緩和ケアにしていこうか、とも言っていたね。副作用で苦しむよりも、最後まで今まで通りに家族と過ごしたい、と。

痛みはますますひどくなっているようで、また薬の副作用もきついらしく、立っているのも辛いほどだった。

食欲も落ちていて、気力も体力も減少しているようだった。

ぼくは子供たちの手前、元気にしていたけど、本当は辛かったんだよ。君はぼくの何倍も辛かっただろうけどね。

背中から腰にかけてのマッサージを一日に何度もしていたのも、この頃だね。