ワークショップで自分の靴を作る。 | FAR EAST HORIZONの革職人の「何をやっても少数派」

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ワークショップLessonの生徒さんが作られたレザースニーカー。ゆっくり時間をかけて作られたので、途中で進行状況をお伝えするのが難しかったのですが、ようやく完成しました。これはモカシンなどの簡易靴ではなく、先芯、カウンター、シャンクなどを使って釣り込みまで行なう本格的な靴作りのワークショップです。ミシンは使わずすべて手縫いで仕上げています。

 

1ヶ月に3時間を2回、足掛け5ヶ月だからのべ30時間くらいで作られました。もちろん続けて作業すればもっと早く、半分くらいの時間で出来たのではないかと思います。しかしあせることなくじっくり作業されたので失敗なく進めることが出来ました。

 

型紙に合わせてアッパーを作るのは通常のレザークラフトと同じで

 

木型にはめるところからが靴作り独自の方法になります。

 

ライニング(内張り)を木型に釣り込んでいきます。

 

次にアッパーを釣り込み

 

時間をかけて革を破らないように釣り込み完了。この木型は釣り込み難しいです。

 

今回はステッチダウンなのでアッパーを折り返し、本底付け

 

ゴムスポンジを貼り付けてひたすら削ります

 

最後にゴムを貼り付けて整形

 

 

アッパーの端をきれいに整えてワックス入れ

 

外します!

 

完成!中敷きも作って入れました。

 

サイズはぴったり。今度はワークブーツを作りたいそうです。それにはさすがに電動工具が必要かなー

 

以上、簡単に紹介しましたが、それぞれの工程をすべて工房で行なっているので、少しずつの進行となり、各工程にすごく時間がかかっています。特に釣り込みです。レザークラフトの基本が出来ていないと、途中で失敗してリスタートとなったことでしょう。1年以上続けてらっしゃる方なので各工程スムーズに進めていただけました。

 

職人が一切手を出さずに作業を理解していただきながら教えていく、というのは職人にとってもとても難しい作業でした。電動工具を使うと一発で終了してしまうことがあるのですべて手作業になったのも時間がかかった要因です。