先週末は関東に出張してました。
ある時、山下公園を歩いていると
広場で大道芸を披露している方に遭遇。
ちょうど時間が少し空いていたので、
見物することに。
後から調べると、
18年も活動している有名な方。
大道芸って生でじっくりと
見たことが無かったのですが、
非常に勉強になりました。
とは言え、僕が芸の勉強を
している訳ではないですよ(笑)。
今回書こうと思っているのは
最後に見物人から
お金をもらう方法です。
芸人さんも商売ですから、
観客に喜んでもらって
「ハイ、終わり!」では
当然、生活ができません。
ただ、
公園でパフォーマンスをしたところで
あまり稼げそうな感じしませんよね?
ところが、
この方は一回のパフォーマンスで
4万円以上は集めていたと思います。
所用時間は30分弱くらいでしたから、
一日に3~4回やれば
結構な収入になりますよね。
ちょっとビックリ。
では、なぜそんなに
見物人からお金をもらえたのか?
僕の目には緻密な計算が見えました。
まず、この方は
「今回のメインとして最後にやるのは
ファイアーパフォーマンスですよ。」
ということを最初に使えます。
イメージはこんな感じ。
これはつまり、
「このパフォーマンスがすごいけど
最後まで居ないと見られないよ!」
と観客をその場に残すために
構成を説明した訳ですね。
ただ、
そこに至るまでの芸が地味だと
そもそも人が寄りつきません。
そこで、
「今日は寒いのに見てくれているから
特別にファイアーパフォーマンスを
最初にちょっとだけ見せますね!」
と言って、いきなり大技を披露。
炎を使うので目を引いて
人が集まって来ますし、
「もっとすごいのが最後に見られる!」
という布石にもなってるんですね。
なるほど。
たぶん、「特別だよ!」って、
毎回言ってるんでしょうね。
これはホストのやり口に近い(笑)。
こうして人がある程度集まってからは、
見物人とコミュニケーションを
取る回数を増やしていきます。
子どもに手伝ってもらったり、
煙草を借りてみたり、
最後の炎を使った大技も
見物人に手伝わせてました。
さらに、ちょっとしつこいくらいに
手拍子や歓声をあげることを
パフォーマンスしながら煽ります。
これは「ただ見るだけ」という
受動的な状態から、
「声を出す」「手拍子」「手伝い」
という能動的な状態に
見物人の心を移行させる目的です。
能動的な状態になれば、
最後まで残る確率が上がりますし、
何よりも「財布からお金を出す」行為を
抵抗無く行えるようになります。
すごい。計算されてます。
最後は、当初の予告通りの
ファイアーパフォーマンスで
大盛り上がりで終了するのですが、
その直前に初めて、
真面目なテンションで
見物人に語りかけました。
なぜ大道芸に取り組んでいるか、
見物人への感謝、
最後のパフォーマンスの危険性の高さ、
こういったことを簡潔に話して
場を少しだけしんみりとさせてから、
冗談っぽくギャラの話を始めます。
「お金は最後に帽子に入れてください。
皆さんが入れてくれたら、
その気持ちが嬉しいので、
金額なんていくらでも構いません」
と、まずは
「少なくてもいいから全員入れてね」
ということを暗示します。
「まあ、これは建前ですから、
有り金全部入れてくださいね」
なんてジョークを交えて、
「カップルで来ているお二人。
男性が千円札を取り出して、
こんな時にきっぷよくお金を払ったら
女性はカッコいい!と思いますよ」
「それを見て、あなただけにお金を
払わせる訳にはいかない!
なんて同じく千円札を取り出したら、
そんな女性は大事にされます」
と笑いを取りつつ、
こっそりと「千円札」というワードを
観客の頭の中に刷り込みました。
そして、最後のパフォーマンスを
成功させて一気に会計になだれ込み。
まとめると、
①僕は真剣に仕事頑張ってるよ
②ここに居るみんな入れてね
③金額は千円がいいよ
という、
お金を払いたくなる理由や払い方が
押し付けがましさを感じないように
説明されているので、
差し出した帽子はあっという間に
千円札で一杯になりました。
もちろん、僕も千円投入。
この千円という額が絶妙です。
一万円や五千円だと、
現実的なブレーキがかかって
一気に払わなくなるでしょう。
こうして、一度のパフォーマンスで
多くのお金を集めることに
成功していたんですね。
素晴らしいものを見ました。
今回の売り方は大道芸に限らず、
様々な職種に応用の効く
「お金の払わせ方」です。
お客さんに商品を見せてから、
お金を払わせるまでのルートを
緻密に計算していますか?
ここを見直すだけで、
売上は大きく上がりますよ!

