【静観塾・12/四種の足の構え | ふれあいと癒しの交響曲(名古屋/京都/気功/教室/講習/和気信一郎)

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【静観塾・12/四種の足の構え


(一)
 季節は秋を迎えた。
 虫の音が騒がしくなり、コスモスやススキなどが風に揺れ、いわし雲が空に広がって来た。
 私は障子を大きく開けて縁側に立ち、朝の光を体一杯に受けて、大きく伸びをした。
 若者三人が歩いてくるのが見えた。
 彼らも笑顔一杯である。
 「おはようございます!」
 三人が揃って声を出し、私は彼等を座敷に迎え入れた。
 「今日は〔マープーユィンショウ〕の練習をしましょう。」
 私が煎って作った黒豆茶を飲みながらの雑談が終わりかけた頃、私は彼等に告げた。
 「マープーユィンショウ?
 何、それ、どんな字、書くの?」
と、麻由が訊く。
 答えたのは志津だった。
 「マープーはね、動物の馬に歩くと書いて、ユィンショウは、空に浮かぶ雲に手足の手という字を書くんだよ。」
 そう言いながら志津は麻由の前のテーブルに人差し指で漢字を書いた。
 「意味は?」
 麻由に訊かれた志津が私に助けを求めた。
 「馬歩というのは、一つの足の構えを意味する言葉で、丁度、馬の鞍にまたがった時の足の形に似ているんですよね。
 雲手は、そうですねぇ、雲がモクモクわき上がってくる様子を表す手の動きと言った感じでしょうか。」
 麻由の問いに私は答えた。
 「先生、足の構えですが、馬歩の他にどんな足の形があるんですか?」
 訊いたのは裕史だった。
 「気功にはそんなに多くの足の形がある訳ではなく、足の構えなどは太極拳や中国武術をなさっておられる方々の方が詳しいと思いますが、私の知っている形で言えば、弓を射る時の構えである〔弓歩〕、気を採り入れる時の〔補歩〕、邪気を追い出す時の〔瀉歩〕などがあるようで、これらは〔大雁功〕という長くて難しい功法の中に出て来ますね。」
 「その四つの形だけでも教えてよ!」
 そう言うなり麻由がさっさと立ち上がった。
 「はいはい。」
 私は仕方なく立ち上がり、あとの二人も立ち上がった。

(二)
 ここからは、また説明だけにしますね。

【馬歩】
 両足を肩幅より少し広めに開き、足の内側を平行にし、親指が真っ直ぐ前を向きようにします。
 軽く膝を曲げて腰を落とします。
 膝は真っ直ぐ前に向かって出て行きますが、爪先より前には出さないようにします。
 体重は足の裏に落としますが、主に踵側に掛けるようにします。

【弓補】
 片足を外に向かって約45度ほど開いて斜めに立ち、その前に反対の足先を前に向かって少し開いて出して構えます。
 左足が前の場合は、時計の針で言えば2時のような感じ(🕑)で、右足が前の場合は、10時(🕙)のような感じになります。

【補歩】
 馬歩の形から、片足を一歩前に出し、その出した足の小指側を着けた状態で親指側を浮かした形です。

【瀉歩】
 馬歩の形で片足に体重を掛け、反対側の足の親指側を着けた状態で踵を外に押し出した形になります。


(三)
 脚の構えを色々楽しんだ後、
「色んな形があるんですねぇ。」
と、感心したように裕史が座りながら言った。
 「そんな色んな足の構えを取り入れて舞うんだよね。」
 麻由が嬉しそうに言った。
 「実際に舞っている時は、そんなことは考えてはいませんがね。」
と、私は麻由を見て笑った。
 「では、馬歩雲手の練習に入りましょう。」
 そう告げて、私は再び三人を立たせたのである。


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