UFC304 感想 | 銀玉戦士のアトリエ

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一応UFC、MMA、海外キックを語るブログ。ゆるーく家庭菜園や食べ物エントリーもあります。

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1ヶ月ぶりのUFCエントリーとなってしまいました。UFC304感想です。

 

 

7月は7日に俺😝たちのK-1MAXが開催されたので、倦怠期状態から14年ぶりに目覚めてしまったK-1愛😝💓の衝動に駆られてアップした感想エントリー2つと、月間MVPにK-1MAXの70kg級トーナメントで優勝した👑🇧🇬ストーヤン・コプリブレンスキーの記事を12日にアップして以降、格闘技エントリー自体も半月ぶりというご無沙汰です。

一応UFCはこの間も14日と21日にファイトナイト大会が開催されていまして、後追いで主要な試合だけはチェックしていたのですが、2大会共にカードが弱い大会だったという事もあって、感想記事は見送らせて頂きました。

自分はTwitterを辞めて既に格ヲタからは半分足を洗った身ではありますし、以前のエントリーでも綴った通り格闘技情報を追いかけたり、格闘技視聴に費やす時間を、家庭菜園といった他のプライベートに費やす割合が増えたので、今後もUFC感想に関しては不定期でマイペースに更新していきたいと思っています。宜しくお願い致します。

 

 

そういえば本日は朝倉ミクルVSヒラモトレンによるバチモンBMFタイトルマッチがメインイベントとして行われ、セミではあのマニー・パッキャオが安保瑠輝也とエキシビジョンマッチを行うという超RIZINも開催されます。

 

今回のRIZINはさいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンで行われるみたいですが、チケットは既に完売、おまけに今大会のPPV売上は、武尊VS天心のTHE MATCHの PPV売上50万件超えも見込めるという情報もあるようです。

ずっとUFCを見てきていて、RIZINボンヤリ層の自分からしてみたら、RIZINでタイトルを獲った事のないミクルと、MMA戦績3勝3敗というフィーダーショーレベルの戦績のヒラモトの試合に、ここまで熱狂するようなファンが多く居るなんて全然ピンと来ないですし、肌感覚からすればRIZINヲタガチ勢ですらもこの試合に関してはいまいち乗り気になれないというのが本音のところなのでしょう。

 

我々アラフォー以降の世代における「世間で流行っている」指標は第一に地上波TVです。

例えば大谷翔平の活躍はほぼ毎日、どこのニュース番組を見ても取り上げられていますし、ボクシングでも古くはファイティング原田、具志堅用高、辰吉丈一郎の試合は40%を超える高い視聴率を誇っていて、ニュース番組でも当然のように試合前の煽りから試合結果まで取り扱われていました。

当時は賛否両論あった亀田VS内藤の試合も、TV視聴率は40%を超えていました。

今の時代にこれ程までの視聴率を叩き出せるコンテンツは、紅白歌合戦かサッカーW杯か野球のWBCくらいのものです。

ここまで来れば、明らかに「流行りもの」のコンテンツであるという事が老若男女あらゆる世代において理解できるレベルにあります。

 

だからこそ、Twitterから離れてしまった自分にとっては、TVのスポーツコーナーや新聞の一般紙では一切報道されないミクルVSヒラモトの試合が「流行りもの」であるという感覚が全くと言っていい程感じられないですし、アメブロの格闘技ブロガーにはアラフォー以降のボクシングファンの方々が多いですが、その方々からしてみれば「朝倉未来・・・?平本蓮・・・?誰❓」って思う事でしょう。

でもXの格闘技クラスタ周辺の盛り上がりは凄いのかもしれませんね。あそこも自分が居た頃からは人も総入れ替えされているので、ミクルVSヒラモトで乗れちゃう層が今の格闘技クラスタにおけるメインユーザーなのかもしれません。

 

昔はTV、今はX。イーロンマスクのせいで腐ってしまっても(その兆候はそれ以前にもあったが)何だかんだみんな辞められないX。オレは辞められたけど。辞めたくても辞められない奴がTLで不快な意見を目にして更に病んでゆく。

1000万人のボンヤリ層のファンよりも、5万人のヘビーユーザーの心を掴むのが、格闘技の地上波放送亡き後のあるべき姿なのかもしれませんね。

再三言いますが、ブログではUFCを主に取り扱っている自分ですらも、ミクルVSヒラモトのブーム❓みたいなものには全然ピンと来ないわけですが、10年前だったら新宿FACEでやってろ的な見向きもされなかったこのカードが、さいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンで行われるというのは、日本格闘技界にとっては大きな進歩なのかもしれませんし、THE MATCHと同じくここがある種のバブルの到達点で後は泡となって弾けるだけなのかもしれません。

 

というわけで超RIZINの話はここまで。ここからはUFC304の感想です。

イギリス、マンチェスターで開催された今回のUFC、メインイベントはウェルター級王者👑🇬🇧レオン・エドワーズと挑戦者🇵🇸ベラル・モハメッドによるUFCウェルター級タイトルマッチに、セミではヘビー級暫定王者👑🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿トム・アスピナルと挑戦者のオニギリこと🇺🇸カーティス・ブレイズによる暫定王座防衛戦が行われました。

 



 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

 

 

⚪️🇬🇧ムハンマド・モカエフVSマネル・ケイプ🇦🇴⚫️( 3R判定)※フライ級

 

 

 

公開計量時には一悶着あった両者の対決。

1R、遠い間合いから左右カーフキックを蹴ってゆくモカエフに対し、カウンター待ちで手数の少ないケイプ。

距離が遠くタックルに行けない展開を強いられるモカエフに対し、ケイプが終盤じわじわとプレッシャーを掛けていき、モカエフのタックルを切って構えをスイッチしてからの右をヒットさせます。

 

2R、右足の指を痛めて気にするケイプに対し、モカエフが距離を一気に詰めて攻めていきますが、そこへカウンターを合わせるケイプ。

モカエフもTDに成功しますが、そこでトランクス掴みの反則をケイプがアピールした事で、モカエフはレフェリーから厳重注意を与えられます。

 

老獪なケイプに対し、自分の試合運びをさせて貰えない展開が続くモカエフ。しかし3R中盤にモカエフはTDを決め、ケイプもローリングからのスイープで立ち上がり、最後は再度モカエフがケージに押し付けたところで試合終了。

 

ケイプのTDDが良かった事もあり、両者決め手に欠ける内容でしたが、判定は 3RにTDを決めたムハンマド・モカエフが勝利。

試合前はエキサイトしていた両者でしたが、終了後はリスペクトし合っていました。

 

無敗記録を継続したムハンマド・モカエフでしたが、タイトル挑戦をアピールするには試合内容的にやや物足りない印象か。

どうもモカエフはUFCとの契約がまだ更新されていないという情報が出ており、大会後のデイナ・ホワイトのインタビューでも「PFLは無敗の偉大な選手を獲得した」と言っていて、今日の試合内容が悪かった事もあり、どうやら契約更新はしない模様。

っていうかPFLにフライ級は無いですし、そうなるとRIZINかONEかACAって事になりそうですが。

 

 

 

 

⚪️🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿アーノルド・アレンVSギガ・チカゼ🇬🇪⚫️( 3R判定)※フェザー級

 

 

 

なんとなーく両者のファイトスタイル的にミクルヒラモトの上位互換的なマッチアップのフェザー級ランカー対決。ちなみにギガ・チカゼもGLORYに出場している元トップキックボクサーです。

1R、アレンはサウスポー、チカゼはオーソドックス構え。

右回りにサークリングして距離を取り、攻撃が届く距離になると上中下段の右のキックと左ジャブ、右ストレートをヒットさせるチカゼ。

追うアレンは序盤こそ得意の右ジャブや左ストレートがガードの上を叩く展開を強いられますが、終盤になると徐々に左がヒットしていきます。

しかしチカゼも終盤に飛び膝蹴りをヒットさせ、アレンも前蹴りを放ったところでラウンド終了。

1Rはチカゼが取ります。

 

2R、アレンはプレッシャーを強めますが、オーソドックスに構えるチカゼは下がりながらも左ジャブや右ストレートで迎撃。

時間が進むにつれてチカゼがサークリングしながらケージを背負わされる場面が増え、アレンの左右のパンチや左ミドルがヒットし始めますが、チカゼもサウスポースイッチからの左ストレートや右ハイキックをヒットさせるなど両者ハイレベルな打撃戦。アレンの左ストレートでチカゼが一瞬ぐらつく場面も。

3Rになると更にプレッシャーを強めるアレンがチカゼをケージに背負わせる展開が増え、ワンツーや左ストレートがヒットする割合が多くなり、反対にチカゼは後手に回り手が出なくなる状況へ。

ラストはアレンが飛び膝蹴りを顎にヒットさせて試合終了。

 

判定は2、 3Rを取ったアーノルド・アレンが勝利。

ストライカーと元キックボクサーによる、ハイレベルかつスピーディーな打撃戦でした‼️序盤はチカゼが距離を取りながら上手く打撃をヒットさせていましたが、アレンも被弾しながらも膝とタックルフェイントできっちりとプレッシャーを掛けていったのが徐々に功を奏し、尻上がりに左右ストレートをヒットさせてチカゼをケージに背負わせ、自分の打撃が当たりやすいポジションに追い詰めていったのが勝因でした。

 

 

 

 

⚪️🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿パディ・ピンブレットさんVSキング・グリーン🇺🇸⚫️(1R一本・三角腕十字)※ライト級

 

 

 

今回からキング・グリーンにリングネームを変更したUFCのL字ガード使い、ボビー・グリーンさん。

何だかリングネームに見合っていないような感じがしますが、そういえばヤクブーツで警察のお縄になったキング・レイナさんというリングネームの格闘家がかつて居た事を思い出してしまいました。

誰がギャビをヤるのか。RIZIN大好きさんや雷神学園と並び称されるRIZINの黒歴史の一つです。

1R、身体付きが一回りゴツくなった感のあるピンブレットさん。ロングレンジで左ジャブ、カーフキックを蹴っていきますが、グリーンも関節蹴りを放っていきます。

と、ピンブレットのローキックにグリーンがタックルを合わせていきますが、尻餅を付きながらもカウンターギロチンをセットしたピンブレットが、下からタイトな三角締め→腕十字と変形させ、グリーンが失神したところをレフェリーが確認したところでレフェリーストップ。

 




パディ・ピンブレットさんが、ランキング15位のグリーンに見事な一本勝ちを納めました‼️

 

今回ピンブレットさんは肉体的にビルドアップしていて、表情にも自信が感じられて、もしかしたらファイターとして一皮剥けたのかも❓という覚醒の予感が試合前からひしひしと感じられていましたが、その通りにランカーのグリーン相手に一本勝ちを納め、ランキング入りを確実なものとしました。

 

グラップラーだけど陽キャ属性でスター性が感じられるピンブレットさん。これから激戦区ライト級の上位戦線を相手にどのような試合をやってのけるのか、楽しみです。

 

 

 

 

⚪️👑🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿トム・アスピナルVSカーティス・ブレイズ🇺🇸⚫️(1RKO)※UFCヘビー級暫定タイトルマッチ

 

 

 

 

ヘビー級暫定王座防衛戦。

ちなみにヘビー級正規王者はジョン・ジョーンズで、昨年3月以降試合をしていません。

まぁ自分もMMAのオールタイムPFPはジョン・ジョーンズだと思っていますが、この人の数々のダーティーなイメージが、ファイターとしての輝かしい名誉をプラマイゼロにしてしまっているという残念な人であります。もうジョーンズVSガヌーも実現不可能なカードになってしまいましたし、デイナも無理にジョーンズの事を持ち上げなくてもいいような気がします。試合しないならさっさとベルトを返上させろ💢‼️

 

1R、両者オーソドックス構え。

ブレイズの射程の長いワンツーをバックステップでスカすアスピナル。再びブレイズが右を伸ばしたところへアスピナルが狙い済ました左のカウンター→右ストレートをヒットさせてダウンを奪い、そのままグラウンドでバックパウンド連打でレフェリーストップ‼️

 




ヘビー級暫定王者トム・アスピナルが1R、60秒で挑戦者ブレイズを沈め、防衛に成功しました‼️‼️‼️

もうこの人が正規王者でいいでしょう(笑)。

 

 

 

 

⚪️👑🇵🇸ベラル・モハメッドVSレオン・エドワーズ🇬🇧⚫️(5R判定)※UFCウェルター級タイトルマッチ

 

 

 

1R、サウスポー構えの王者エドワーズに対し、プレッシャーを掛けていってケージ際で先制のTDを奪ったモハメッド。

トップコントロールするモハメッドですが、エドワーズも立ち上がってケージ際で体位を入れ替え、ボディへの膝やエルボーをヒットさせてスタンドに戻ります。

スタンドではエドワーズが左ストレート、鋭い左ミドルを打ち込みますが、モハメッドも左ジャブ、右アッパーをヒットさせ、終盤に2度のTDを奪って初回を取ります。

 

2Rも左ジャブを出しながらプレッシャーを掛けていき、ケージ際に追い詰めTDを奪ったモハメッド。

エドワーズも立ち上がりますがモハメッドもバックを取り、リフトしてモハメッドを頭から落としてTDを奪い、続く2Rもモハメッドが取ります。

 

 3Rも先制のTDを奪ったのはモハメッドでしたが、エドワーズは立ち上がり逆にTDを奪い返します。

そこからバックを取ってコントロールし、 3Rは王者エドワーズが取り返します。

しかし4Rもプレスを緩めないモハメッドがTDから今度は逆に長時間のバックコントロールに成功、エドワーズも終盤スイープで上を取り返しますがこのラウンドはモハメッドが取ったか。

 

最終5R、組み疲れによって打撃にキレが無くなり、ジャブの被弾も多くなったエドワーズ。

モハメッドは打撃からケージ際でTDに成功、再びトップコントロールに成功します。

エドワーズも終盤にスイープで上を取り、強烈なパウンドエルボーを打ち落としてモハメッドを出血させますが、追い上げはならず。

 




判定はベラル・モハメッドが制し、UFCウェルター級新王者に戴冠しました。

 

モハメッドは打撃をヒットさせつつもTDを意識させたプレッシャーを掛けていってエドワーズを下がらせ、ケージ際でTDに成功し、そこからトップキープでエドワーズを体力的に削っていきました。

エドワーズも2Rでリフトされて頭から落とされた時は恐らく脳震盪を起こしていたと思いますが、そこから粘って立て直し、逆にモハメッドが攻め疲れでスタミナが落ちた3Rはエドワーズがバックコントロールでポイントを取りましたが、RNCで一本を取る事が出来ず、4Rはモハメッドがバックコントロールに成功した形となりました。

 

ベラル・モハメッドはUFC参戦当初はスキルのある選手ながら器用貧乏というイメージで、ここぞの決定力に欠けていて判定試合も多かったのですが、UFC元ライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフからレスリングを学びようになってからはTDとグラウンドコントロール力が向上し、ランカー戦線でも結果を残すようになり連勝街道を重ねていきました。

元々ボクシングも巧い選手でしたが、TDプレッシャーという盾を手に入れた事で打撃にも磨きが掛かり、また対グラップラーを相手には素早いフットワークで打たせずに打つ戦いを行使できるなど、MMAファイターとしての戦い方にも幅が広がっていきました。

 

UFCの舞台でコツコツと実力を研鑽し続けていき、36歳にして自身初となるUFC王者となったベラル・モハメッド。

おめでとう‼️‼️‼️