☆2021年10月 月間MVP☆
👑🇹🇭スーパーボン・バンチャメック🇹🇭👑(ONE championshipフェザー級キックボクシング王者)
【ONE first strike VSジョルジオ・ペトロシアン戦 dif2RKO勝利】
かつてK-1 WORLD MAXの主要階級だったキックボクシング最激戦区70kg級。
世界最強のキックボクサーを決めるONE championshipフェザー級タイトルマッチの舞台に、K-1MAX王者ブアカーオの弟子であり、ムエタイで数々のタイトルを手に入れたスーパーボンと、同じくK-1MAXで2度王者に戴冠し、100戦以上の戦績の中で敗北は2回しか無いという驚異の戦績を誇る「ザ・ドクター」ジョルジオ・ペトロシアンが激突する。
1R、スーパーボンはオーソドックス、ペトロシアンはサウスポーに構える。
スーパーボンがブロックの上から強烈な右ハイキックを放ち、ペトロシアンはウェイトの乗ったジャブを放つ。
右ハイ、右の前蹴り、ミドルと上中段に蹴りを打ち分けるスーパーボン。スーパーボンの膝のフェイントに反応しバックステップするペトロシアンだが、スーパーボンの右の蹴りを右サイドで避けつつ、コナー・マクレガーのような飛び込み右アッパーを当てる。
スーパーボンの蹴り足をペトロシアンがキャッチし、ワンツーを放つも、これをスウェーバックでかわすスーパーボン。
スーパーボンが右ミドルを当てると、その打ち終わりに奥足ローを返すペトロシアン。
中盤までは拮抗した攻防だったが、スーパーボンがペトロシアンの右フックに左フックのカウンターを合わせたり、ペトロシアンのワンツーをブロックして打ち終わりに膝を当てるなど、局所の攻防でスーパーボンがじわじわイニシアチブを取りつつある。
2R、スーパーボンは右ミドルをガードの上から2発当てる。
ペトロシアンは蹴り足をキャッチしてこかそうとするも、これはならず。
いつものように試合の主導権を握れないペトロシアン。ワンツーを放つもバックステップされ、スーパーボンに右ミドルをヒットさせられる。
なおも強引にワンツーを打ってきたペトロシアン。スーパーボンがヘッドスリップでこれをかわすと、ワンツーの打ち終わりで下がろうとしたところへ、スーパーボンの右ハイキックが炸裂する。
喰らった瞬間意識が飛び、頭を打ち付けてマットの上で仰向けに倒れるペトロシアン。
衝撃映像と共に、プロキックボクシングキャリアにおいてたった1度しかKO負けを喫していなかった男の生涯2度目のKO負けが確定した瞬間、勝利したスーパーボンは歓喜の雄叫びを上げた。
📀スーパーボンVSジョルジオ・ペトロシアン 試合動画🔜https://youtu.be/J2T4wVwrFhI 📀
ムエタイではWBC世界王者を始め数々のタイトルを手に入れ、アマチュアムエタイの世界選手権でも3年連続で金メダルを獲得する。
ムエタイと並行して2015年からキックボクシングの試合にも出場、2016年に行われた中国・クンルンファイトのトーナメントでは、GLORYライト級王者シッティチャイ、メルヴィン・マヌーフの弟セドリック・マヌーフを破り、決勝の舞台でかつて内山高志とボクシング世界タイトルマッチを争ったジョムトーンを右フックで3RKOで沈め、トーナメント優勝を果たす。
2020年にONE championshipと契約。同年7月に数々の因縁を繰り広げてきた元GLORY王者シッティチャイと対戦、お互い手を知り尽くしたフィームー同士によるハイレベルかつ拮抗した攻防を演じながらも、判定で勝利を納め、ONEキックボクシングフェザー級タイトルマッチの挑戦権を手にする。
そして今回の試合でジョルジオ・ペトロシアンをKOで破り、世界のキックボクシング界に大きな衝撃を与えた。
K-1系ルールが普及しタイ人ファイターもパンチ比重のスタイルに走る選手が多い中、首相撲とこかし、蹴り技というムエタイ本来の技術をベースとしたスタイルで、驚異的なディフェンス能力で相手の蹴り足をキャッチしつつパンチもスウェーバックで回避する。
柔らかい身体の身のこなしから放たれる左右両方のハイキック、ミドルキックは威力、キレ共にあり、身体のバランス感覚の良さも相まって抜群のタイミングで放ち相手をKOする。
パンチや首相撲からの相手の内臓を抉るような膝蹴りも脅威だ。
まさに「神の眼」を欺く「神殺し」の一撃でキックボクシング絶対王者を沈めた新王者は、K-1 WORLD MAX亡き後の70kg級キックボクシング戦線の名だたる強者達の挑戦を受けて立つ。