フレアへは、バードルから列車の旅であった。
海沿いを走りながら、段々と高度が上がり、やがてトンネルを抜けた。
開けた先に広がっていたのは砂漠地帯。右も左も、そして地平線の彼方までも続いていた。
灼熱の風が吹き抜ける中を、砂塵を舞い上げながら、列車は疾走していく。
そして、前方に僅かだが緑の生えた場所点在しているのが見えた。いわゆるオアシスと呼ばれる場所だ。
その中央に、クリーム色の宮殿が見えた。どうやらそれはフレアにある、古い聖堂らしい。
何でも太古の昔、かつてアクアがこの砂以外に何もない地に雨を降らせ、さらに泉を湧かせ、人の住める環境を作り出したという。
その際に、人々は歓喜し、喜びの涙を流したという。この宮殿は、そんな人々がアクアを奉るために建てたのである。
列車はそのオアシスの中でも、一際大きい宮殿近くの駅に止まった。
降り立つと、柔らかな砂の感触とジリジリと肌を焼くような陽射しが照りつけた。
天は蒼く澄み、緑の中から抜ける涼しげな風が、頬を撫でた。
『ここが、噂の地だぜ。フレアの中心に位置する、ヒートランドだ。しっかし、汗が止めどないぜ。。。
俺っちはともかく、普段冷えた地下にいるゴレムっちの顔が、みるみる溶けるようだな。』