そこにいたのは、リッドとゴレムだった。
『待ちくたびれたぜ、リトスっち。可愛い女の子ならともかく、よっぽど帰ろうかと思っちゃったぜ。』
『そんなぁ、リッド楽しみにしてたじゃないかぁ。早くまたアイツと旅したいな~ってぇ。』
『う、うるせぇな、ゴレムっち。何だよ、ゴレムの長だからって、何でもかんでも許されるわけじゃねぇんだぞ!』
『まぁまぁ、リッド。そうカッカするなよ。
って、こんなやり取りも、なんだかとても懐かしく感じるな。そして、とても嬉しいよ。』
三人は顔を見合わせた。皆一様に、どこか照れたような笑顔を見せながら。
『僕は、これから世界を回ろうと思っているんだ。自分の存在を、確かめるために。』
『それに関しては、俺っちも興味がある。つーのもさ、師匠が、あ、ガンヌっちのことね。
その師匠がさ、きっとリトスがそろそろ動き出す頃だろうから、俺っちたちにその付き添いをしろって。
あの人は怖いな。どこまでも、見透かしたようなところがあるよ。さすがは冷笑の魔女って呼ばれてるだけはある。』
『そんな通り名なのかい、ガンヌさんは。
あれ、もしかして、リッドやゴレムは僕に関する事情をもう知っているのか。』
『いやぁ~、それについてはぁ~…』
『ああ、いい!!ゴレムっちが話すと長くなる。
それについちゃあ、俺っちたちも知らねぇんだ、実を言うと。多分、師匠は分かってんだろうけど。
まぁ、リトスっちが知らないことを、勝手に吹聴するのはよくないってことだろうぜ。それに、俺っちが聞いたときも、師匠は何だか煮え切らないって感じだった。』
『そうか、、、ならやっぱり自分で調べてみないといけないな。』
『ま、そういうこと。なぁに、俺っちたちが付いてれば、けっこう簡単かもよ。この三年でさっき見せたように、力も付いた。
オマケに、名前の方もそこそこ広まったしな。他の大陸にも、幅が効くようになったんだぜ。まぁ、ディルっちのおかげだけどな。』
『そういえば、ディルガインさんはどうしているんだい。』
『アイツっちはスゲーよ。リトスっちとの誓いを立てて以後、技の鍛練は勿論、帝王学についてもかなり学んだみたいだ。
色々な場所の妖精たちのところを飛び回りながら、例のネオフェアリーの件を中心に、かなり突っ込んだ話をしてたしな。風格っつーのかな、重みが増したよ。
出てくる前に、一度だけ、俺っちとゴレムっちとで手合わせしたんだけど、技以前に、存在感がまるで別人だった。気迫というか、纏うものが数段デカくなってた。結局、手も足も出なかったしな。』
ディルガインの姿が目に浮かぶようだった。
約束を果たすため、己を高めている彼の姿が。
『リッド、ゴレム。改めてお願いする。僕とともに来てくれないか。力を貸してほしい。』
『あいよ!!』『もちろぉん。』
『まずは東の大陸、フレアを目指そうぜ。俺っちの知り合いが、面白いところだって言ってたことがある。何でも、火の妖精がいるって。』
『アクアは、水。。。うん、火の妖精ならもしかしたら何か知っているかもしれないね。』
僕たちはバードルを後にした。
衝撃的な出逢いの待つ、
東の大陸フレアを目指して。