何やら不思議だっていう話☆
西澤保彦さんの『ファンタズム』
を読んだよ!!
「ぼくは君を殺した。
ついに、と言うべきか。
それとも、やっと、と言うべきか。
リサだけでいいのか!?
殺すのは??」
犯人の独白から幕を開ける、女性連続殺人事件。
美しさを求め、理想の殺人に興じる犯人。
故意に残された指紋、メッセージとも取れる遺留品。。。
犯人に辿り着けない警察は、犯人をこう呼ぶ。“ファントム”と。
確たる証拠を残しながら、まるで辿れない犯人は、煙か、霧か、幽霊か。。。
果たして連続殺人はどこで終わるのか、警察は彼に手が届くのか。
そして、犯人の正体とは。
ミステリーというか、
ファンタジーの世界!!
全体として、
スゴく不思議で曖昧な雰囲気。
犯人の倒叙部分と、
それを追う警察側の話。
視点はほぼ、この点に限られ、
特に、倒叙の“ぼかし方”
が、より一層、世界観の演出になる。
確固たる目的意識。
過剰な自己顕示。
しかし、
その意図に反するように、
全く容疑の外に在る。
それすらも、
犯人の中では了承され、
だからこそ、
“私がやったのだ”
と、声高だかに言いのける。
後半部分、
事件は一気に流れが変わり、
解決へと向かうのだが、
そこに最大の事件が待ち受ける。
論理的、科学的捜査により、
現実味やリアリティを醸し出しつつも、終始徹底してファンタジー。
事件解決とは、
何もいつも綺麗に終わるとは限らないんだ、と思った!!
この作品、
犯人の勝ちなのか。
警察の勝ちなのか。
それすらも、
靄ががった空気に包まれ、
不思議な世界観のまま、終わる。
いわゆるミステリっぽさのあるオチはナイけれども、
読後の余韻がジワジワくる、
一度では読み切れない作品だ。
多分何度か読む内に、
色々見えてくるんじゃないかな。
まぁ、それすらも、
真実であるという確証はナイが。