嘘と少年 | 楽々主義

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徒然なる日々

苦すぎるよっていう話。。。

永瀬隼介さんの『嘘と少年』
を読んだ。

龍泉寺町にある病院。
末期ガンの元ガキ大将の和也と、東京でタクシードライバーをする良樹は34年ぶりに再会した。
小学六年の夏に起きた“事件の真相”を確かめるために。。。
かつて二人が少年だった頃の、今は懐かしい思い出話。。。
消えた同級生を探しに、森へ入った三人の少年。
嘘つきと呼ばれていた泰三の言葉を信じて、奥へ奥へと進む和也と良樹。
“何かがおかしい”良樹は分かっていた、それぞれが言えない秘密を持っていることを。
次々に明らかになる“嘘”
ラストに待つ、悲しく切ない真実とは一体。


あー、泣けるな、これは。。。

ミステリーの要素はありますが、メインではありません。
というか、
いわゆる優しい嘘が生んだ、
些細な謎なんですね。

誰かのために、言えないこと。
悪意のこもらない嘘。

青春冒険活劇を描きながら、
それぞれの背負うものを描きながら、
少しずつ入ってくる、
悲しくて、優しくて、切ないミステリー。

時代背景はバブル前。
片田舎を舞台とした、
レトロな趣きが、
夏という季節の中に溶ける。

美しい自然美や、
自然の脅威や、
それに抱く畏怖を鮮やかに切り取る。

少年故の、
抗えない現実や、逆らえない境遇。。。

それら全てが絡んで生まれた、
嘘という小さくて些細なミステリー。

オチというか、
謎はほとんど予想できたケド、
まさかって話が一つあった。

折しも季節は夏真っ只中。。。
何だか余計に引き込まれたな~。