夏の夜会 | 楽々主義

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徒然なる日々

記憶とはっていう話☆

西澤保彦さんの『夏の夜会』
を読みました(^_^)v

祖母の葬儀で久しぶりに帰郷した見元は、かつての同級生の結婚式に出席する。
同じテーブルに着いた5人は、全員が小学生時代の同級生。
思い出話に花を咲かせる中、やがて、30年前に起きた担任教師の殺害事件が浮かび上がる。
いつ、どこで、どうして殺されたのか…
各人の語る当時の記憶、徐々に明らかになる事件の全貌。。。
そして、そこには、恐るべき真実が待っていた。

前回読んだ『ルームメイト』同様に、話が二転三転します!!

それもそのはず、
物語の粗筋は、酒の席での四方山話で、確かにあった事実(殺人事件)を追うというのに、
頼りになるのは30年も昔の“記憶”だけが、唯一の手掛かりなのです。

五里霧中とは、まさにこの事!!

繋ぎ合わされた概要は、
一見最もらしいものではある。

しかし、根拠となるものが記憶という、いわば客観性のナイもの。
まして、時効のとうに過ぎた“終わった話”であるから、リアリティに欠ける。

ところが、ちょっと叩いた途端、埃が出始め、記憶という鍵が、たちまちただの鉄くずと化す…

事実が少しずつ明らかになるにつれ“記憶”という、巧みなミスリードと、ミスディレクションで、知らぬ間に、読者は貶められていた事を知る。

かと言って、記憶全てが“間違い”ではなくて、
そこには、人間誰しもが無意識下に持つ弱さがある。

つまり、人は事実を“自分の都合”で解釈し、そして記憶する。

それらが、純然たる“真実”との矛盾を生み出し、やがて、記憶の“本当の姿”が見えてくる。

一人称で進む物語だけに、糸が一本になる過程にはグイグイ引き込まれていきます☆☆(≧▽≦)

オチはまぁ、何とも言えないかな。。。笑