水曜日の午後、電話が鳴った
何があろうとも電話に出るつもりで、デスクの目の前に電話を置いて待機していた。
あー、●●病院の◎◎ですけどね(タンタンだ!)
昨日の件ね、腹腔鏡手術できるって。
で、今週の金曜日の午後3時頃だったら外来の予約取れるって。
(〇〇大学病院に)行きますね?
相変わらず「Yes」前提の尋ね方をするよね、
アナタ
NOと言う理由はない
皆がおススメの大学病院だし、
今のところ、他に選択肢が、ない
いや、選択肢が云々の問題じゃない。
最速と呼んでも良い流れで全てが動いている
この流れ、悪くない
いや、むしろ、良い流れにちがいない
これに乗ろう
瞬時に、そう決めた。
「あ、はい」
「行きますねっ?予約取りますよっ?」
「あ、はい。先生、本当にありがとうございます」
あなたが卵巣を取りたくないって言うてることも、造影CT撮りたくないって言うてることも伝えときましたから。
そこまで言うんやったら、円錐切除手術を先にして状態を見てから決めてもええわ、って。
〇〇大学はPET検査もできますからねっ。造影CTがイヤならPETしたらいいと思いますねっ。
治療は必要ですよっ。
ちゃんと治療、してくださいよっ。
「あ、はい。本当にありがとうございます」
感謝の言葉がすんなり出てきて、
自分でも驚いた。
余計な意地悪さえ言わなきゃ、
もっと感謝できたのに。
そう思う。
けれども、考えようによっては、
腹腔鏡が完全な選択肢でもないぞ、と教えてくれたとも言える。
とりあえず、感謝
火曜日、水曜日、そして、金曜日。
今週、一気に動いた
そうだ、
この波でいいんだ
この道が正しいのだと思わなければ
百の迷いも湧いてくる
この道が正しいのだと思う心が
百の山をも越えさせる
そんな言葉を胸に、金曜日を待つ。