海外移住 | 丸珍甘党(とあるIT屋の徒然日記)

丸珍甘党(とあるIT屋の徒然日記)

東京在住、IT企業勤務。
YouTube、自動車、海外旅行、語学、趣味…その他
飽きっぽく、三日坊主。浅く広くが信条。

最近、海外移住について考えることがあったので、移住先の選定や心得など、個人的な意見を書きたいと思います。


<移住先選び>
<絶対(must)条件>
1)収入
移住先国で、日本に住んでいるとき以上、もしくは同等の収入が見込める。
2)治安
当然、治安の良い国を選ぶ。将来、家族を設けるのならば、女性や子供にも治安の良い国である必要がある。
ただ日本より治安の良い国は存在しないと感じる。もしくは存在しても物価が異様に高いか、移民・難民に排他的な政策を取って治安を維持している国が多い(日本、スイスがその例)。
また最近はどの先進国でも移民問題が取り沙汰されているので、移民が少ない国・地域への移住を考えた方がいい。
移住を選ぶということは、多少の精神的なタフさを必要とする。
3)衣食住、インフラ
生きるための最低要素。生活の基盤。
不動産は高くないか、水は飲めるか…。


これらを加味すると、西欧、北欧、北米、豪州、一部中東、東アジア以外への移住は現実的でないと感じます。
 

<欲しい(want)条件>
4)教育水準
国民全体に一定以上の教育が行き届いているか。

教育水準が低い国は露骨に日本人を差別したり、また子供が出来たとき高い水準の教育を受けさせられないandクラスで虐められるので避けた方がいい。
5)社会保障、医療
1)と関連。税金が高くとも社会保障が充実していれば金銭的な余裕ができる。逆も然り。
例えば、ドイツ以北、北欧は額面に対し可処分が50%程度だが、医療費、教育費が無料か相当に低い、子供手当が18歳まで支給されるなど手厚く将来の不安は少ないでしょう。
逆に高収入でも、成金的に設立した国家は社会保障が薄いと考えられるので、老後の生活や子育てが難しくなる。年金や保険制度も深く考慮したい。
 

<その他、好みの条件(others)>
6)気候

どんなに他の条件が揃っていても、最高気温40度以上、最低気温マイナス20度以下の国での生活は、長続きはしない。
個人的に北欧の教育水準、民度、企業の待遇などは好きだが、年間の半分以上が冬で晴天が少ないと高齢で鬱になる懸念がある。
7)国民性
自分の性格がその国に適しているか。
例えば、旅行でどんなにイタリアやスペインの陽気な国民性が好きでも、1日の2割近くを会食に費やす人々と数十年一緒に暮らすのはストレスが溜まると感じる。

8)宗教

4)に加えて、宗教が国民に与える道徳的な影響は大きい。

実質無宗教の日本以外で、国民に統制を与える方法は教育か宗教である。

過激派が多い国や、排他色の強い宗教国での生活は勧めない。
 

以上を加味すると、日本人の移住先として挙げられるのは
西欧・・・イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、オランダ、ポルトガル、イタリア、スイス、ルクセンブルク、ベルギー、オーストリア、アイルランド、その他の小国
北欧・・・スカンジナビア3国(ただし南部の首都近郊に限る)
北米・・・カナダ、アメリカ(住環境の良い州に限る)
東アジア・・・日本、韓国、台湾
オセアニア・・・豪州
に限られるのかなと感じる、あとは個人の性格と好みから選ぶことになろうと思います。

経済状況、移民政策(受け入れてるか否かでなく教育機会を与えているか)を加味すればドイツ語圏が最も安定した移住先と思います。
 

<安定収入の確保>
サラリーマンの生涯賃金は3億といわれるが、移住先で目安3億円稼げる職が見つかるか?
安定した生活をし、不動産を購入し、家族を養うにはこれくらいの収入が必要です。


よくインターネットや情報誌で海外移住情報を眺めていると、フリージャーナリスト、語学講師、芸術家…等の(一般的に)安定職と言えない人々の移住経験談が多く書かれています。
これらの職業を否定するつもりは全くないですが、定年まで安定収入を得続けられる確証ない人の経験談を鵜呑みにするのは早合点となることがあります。


実際、私の知ってる範囲でも海外移住を決めた人は多いですが、長らく安定して健康的に生活してるのは、やはり上記に挙げたような北米や西欧諸国で、かつフルタイムの仕事(安定企業、大学、国際機構職員など)をしている人に限られます。

それ以外の人は、数年で日本に帰ったり、もしくは結婚を諦めるなど相当に生活水準を落としています。


<情報に踊らせられないこと>
ニュースを見ていると、勢いのある新興国への移住がまるで理想と報道していたり、逆にヨーロッパ経済危機やテロ等で先進国の没落を過剰に批判するなど、時に西欧や北米よりも新興国の方が優れているのではと錯覚を与えます。

しかし実際に新興国に足を運んでみると、「思ったより凄いが、やはり住む場所でない」と感じます。


基本的にマスコミは情報を過剰に仕立て目を惹くのが仕事なので、報道を真に受けてはいけません。
成金的に急成長した国の人は節度を知らない人が多く、長く住むには適さない。
移住先の選定に際しては、最低でもその国に滞在し、インターンシップや駐在などの労働経験を経ることが確実であると思います。

いざ引っ越して失敗では後味が悪い。

実際にその国で生活し、生計を立て、家族を設ける姿を想像できなければならない。


<移住者本人の人間性の改善>
「日本はストレス社会、閉鎖的な人間関係が嫌、残業多い」等の下らない理由で啖呵切って日本を出たものの、数年で貯金が枯渇して日本にトンボ帰りとは情けないし、その後の人生設計を狂わすことに繋がります。若年期の失敗は収入だけでなく、婚期も逃します。


本気で海外移住を成功させるには、経済的にも精神的にも自立する必要があります。
海外に憧れを抱き、日本は駄目だと嘆き回るタイプは数年で現実を見て失敗します。
海外移住失敗者を見ると、日本で認められない人は海外でも認められない、と気付きます。


<移住者本人のスキルの取得>
経済的な成功にはスキルが必要です。
 

海外就職では、語学は当然、プラスアルファの技術や職歴が求められます。
具体的には、英語と移住国の母言語が高度に話せる必要があります。

特に西欧はトリリンガルが多く、大卒者は3ヶ国語話せるので、語学で勝負するのは難しく、職歴や技術経験でアピールする必要があります。
こうした語学やスキルを得た上で海外企業や大学等へ就職をし、経済力を得ることが移住を成功させるための鍵となります。
まずはアルバイトで生計を立てるのも良いですが、夢を見るのはせいぜい25歳までで、それ以降に具体的な進路が決まってない場合は帰国した方がいいでしょう。
 

また移住者は、これらの条件を結婚相手にも求める必要があります。もし既に日本にパートナーがいるなら、相手に同等の語学力を付けてもらう必要があるし、現地で見つけるにしても、経済力のないアジア人を白人が相手にするとも思いづらい(もしくは相当に相手のレベルを下げなければならない)です。
 

ひとつの言語をビジネスで支障ないレベルまで仕上げるのに、最低2年・通常3年が必要と言われます。

これを自分自身、結婚相手、さらに子供にも身に付けさせるのは辛抱が伴います。
移住したいと思ったら、まずは勉強。3年の語学学習と、他に誇れる職歴・技術の確保が必要です。


以上、うまくまとめられたかは分かりませんが、要は特に海外では計画性がないと厳しいということです。