ドラゴンクエスト7に「ジェネラルダンテ」というモンスターがいた。

完全に記憶のみで話すが、確か過去の聖風の谷付近で湧いた…ような記憶がある。

まぁとにかく影の薄い…ドッ地味なモンスターである。

 

上位種、もしかしたら下位種かもしれないが、色違いのモンスターに「デビルマスタッシュ」というのがいた。どこに出現するのかなんて、もうまるで覚えちゃいない。
神木のねっこだったような気もするし、その後のコスタール付近だったような気もするし、まぁとにかく印象の弱いモンスターだ。

 

マスタッシュ、という言葉。『金太の大冒険』に出てきそうな馴染みのない単語だが、どうやら「口髭」を指すらしい。確かに立派な口髭をたくわえた、精悍な老兵のモンスターであった。が、それよりもこのモンスターには「顎髭」の印象が残っていた当時の私。マスタッシュは髭を意味すると知り、それがどうもねじくれて「マスタッシュ=顎髭」という意味で覚えてしまい、同級生の池田くんに誤った意味を吹き込んでしまったことは、いまだに慚愧に堪えない。

 

顎髭は「ビアード」だ。当たり前である。

 

ビアードパパのシュークリームを買うと、手提げのついていない紙袋に入れてもらえる。私はそれが好きだ。

だってなんか、あのビアードパパの袋を手で抱えて歩いているとすごいおしゃれに感じるっていうかー…

よく「概念として共通のビジョンが存在するが実際にそれを見たことがないもの」でよく出る「購入した品物を入れる、よくフランスパンとかが上から出てる感じの手提げがない茶色い紙袋」を使っている、外国の少しふくよかで赤いルージュを引いたファーのついたカーキ色のコートを着ている貴婦人のような気分になれるっていうかー…

ビアードパパにおけるわくわくの極北は購入前に列から山積みのシュークリームを眺めている時であることは疑いようもないが、それに次ぐ二番目は帰りの道中、ビアードパパのあのおひげのおじさんが他人から見えるように配慮しつつ腕で抱え込むように袋を持って歩く時である。

食べる時ももちろん大事だが、食事においてはこういったロケーションを整えることを楽しみ、そしてそのロケーションを味わうことでより一層味わいが出る、のである。

 

「焼きチーズケーキシュー」、大変に美味でした。