不思議なことに6人の勇者たちは助け合わない
<悪>に立ち向かうことはない
ルイージは口癖のKaboon!と爆発して
ダーウィンは撃たれて階段池に落ちる
霊者は城塞で兵士たちに打たれ
オタベンガは矢を射かけられ
インド人はジョードプルの城塞から転落する
危機にあるのに
だーれも手を差し伸べることはなく
勇者たちは皆「あーあ」という諦めの表情を見せるだけ
つぎつぎ仲間が死んでいく
ロイはみんなが危機にあるのに
あろうことか酒飲んでいる
どの場面でもロイは諦めていて何もしない
というわけで衣装だけは立派だがじつは誰も勇者じゃないの
必死になっているのはアレキサンドリアだけ
ロイは死ぬ気だから、この対応は当然なんだが
このストーリーラインにはビックリする
こんなふうだから
ターセムは「レイティングのつかない子供映画を撮るなら出資する」というオファーを受けなかった
勇気凛々の物語を作る気がハナから無いターセム
ロイもアレキサンドリアも観客もどん底まで落ちていく
最後、
蓮池でオーディアスと対峙し、
アレキサンドリアに励まされ
ようやく自分を取り戻すロイ
このコを悲しませちゃいけないって気づく
(この池での場面はなかなかターセムがOKを出さなかったのでほんとに死にかけたとリー怒る)
アレキサンドリアはロイの話に合いの手を入れながら
自分の考える物語を作りあげてみんなを救う
素晴らしい聞き手であり綴り手でもあるカティンカ
ターセムに追い込まれても「はね返す力がある」
ということで役をゲットしただけのことある
「落下の王国」は俳優も監督も相互に干渉しながら作り上げた稀有な作品と言えるだろう