1983年全米5位、カナダで1位と、北米では大ヒットとなったのですが、本国イギリスでは49位にとどまりました(日本ではオールジャパンポップ20で6位)。Thomas Dolby は典型的な「一発屋」ということになるのでしょうが(もっとも、イギリスではトップ10入りするような大ヒットこそないものの中ヒットはいくつかある)、セッションミュージシャンとして多くの他のミュージシャンのレコーディングやライヴに参加しており、とりわけ、Foreigner のメガヒットアルバム "4" でシンセサイザーを担当していることは良く知られています。彼の本名は Thomas Robertson といい、いつもカセットテープを持ち歩いていたことから「Dolby」というあだ名をつけられたのですが、デビューするにあたって Tom Robionson と混同されるのを避けるために芸名を Thomas Dolby としたそうです(後にドルビー・ラボラトリーズ社から使用禁止を求める訴えを起こされたが、勝訴した)。この曲は、彼が、チャップリンやバスター・キートンのサイレンス映画のようなMVを作ろうと思って書いたもの。それから、なんといっても「サイエ~ンス!」などと合いの手(?)を入れたりしていい味だしてるあのマッドサイエンティストみたいなおっさんは一体何者なのか気になるところですが、その正体は1970年代にイギリスのテレビの科学番組に出演して有名になった Magnus Pyke 博士というれっきとした栄養学者だということです(1975年に『New Scientist』という科学雑誌が行った「あなたが知っている科学者は?」という読者アンケートで、ニュートン、アインシュタインに続いて堂々3位となったとのこと)。また、女性秘書を日本人としたのは、Dolby が「東洋人女性フェチ」だったからということで、その名前を「ミス・サカモト」としたのは、この曲のレコーディング中に坂本龍一と矢野顕子(この二人はそれぞれ Thomas Dolby とコラボしている)がスタジオを訪問したことによるらしい。

 

 

さすがにこれほどぶっ飛んだ意味不明な邦題はなかなかないぞ(笑)。

 

ライヴバージョンもありました。

 

 

こちらは坂本龍一と Thomas Dolby の共作・共演(PVも)。

 

 

坂本によると、このPVの制作は Dolby に全面的にお任せして一切口を出さなかったところ、思っていたのとはだいぶ違うものになってしまったとのこと(横井正一氏や小野田寛郎氏を思わせる元日本兵を主人公にしたのは、『戦場のメリークリスマス』から着想を得たのであろうか)。

 

そして、矢野顕子は↓にバックボーカルで参加しています。

 

 

一部『シチズンズ・オブ・サイエンス』に似てるとこがあるな。