1978年全米8位(ミリオンセラー)、93年全英22位。さらに、フランスで2位、ベルギーで5位、オランダとカナダで7位。日本で Barry Manilow といえばこの曲ですね(オールジャパンポップ20で4位)。アメリカでは1位にはならなかったものの、彼は翌年この曲でグラミー賞の最優秀男性ポップボーカル賞を受賞しており、やはり代表曲の一つといえるでしょう。Barry Manilow が、リオデジャネイロのコパカバーナのホテルに滞在しているときに、曲作りのパートナー Bruce Sussman と、「Copacabana」っていう曲はあったっけ?という話をしたことから、その名前の曲を作ることを思いつき、Sussman に対し、ニューヨークに実在した同名のナイトクラブ(Barry も常連だったらしいが、70年代中ごろにはディスコになっていた)を舞台にしたストーリーの歌詞を書くように依頼。そして、出来上がった歌詞を見て、わずか15分ほどで曲を書き上げたそうです。85年には、この曲を基にテレビ用のミュージカル映画『Copacabana』が制作され、Barry が「トニー」として主演しています。また、90年代には舞台用のミュージカル『Copacabana』も制作されるなど、エンタメ界において、単なるヒット曲にとどまらない大きな足跡を残しました。

 

 

Kinks の Ray Davies によると、Barry Manilow が所属していたアリスタレコードの社長 Clive Davis にこの曲をシングルカットするよう薦めたのは彼だということです(彼自身この曲をカバーしているとのことだが、YouTube では見つけられず)。

 

こちらは1985年の日本公演でのパフォーマンス。

 

 

オフィシャルPVは1993年のリミックスバージョン。

 


Liza Minnelli によるテレビ番組でのパフォーマンス。

 


Sarah Vaughan の "Copacabana" は同名異曲(1979年発表)。

 

 

ところで、Barry Manilow といえばこんな面白すぎる話が。

 

オーストラリアのとある町の駐車場に夜な夜な悪ガキどもバッドボーイズがたむろして騒ぎ立てて近所迷惑に。困り果てた近隣住民たちが一計を案じ、その駐車場で Barry Manilow の曲を延々流したところ、件の悪ガキども少年たちは寄り付かなくなったそうです。一方、アメリカのコロラド州のある裁判官は、ヘビメタのような騒々しい音楽を大音量でかけたり演奏したりして周囲に迷惑をかけた者に対し、Barry Manilow の曲を大音量で聴かせる罰則を科して(これを「バリー・マニロウの刑に処す」と言うんだとか)再犯防止の効果を上げたとのこと。

 

いずれも15年くらい前に聞いたもの。Barry Manilow には悪いけど、どちらも妙案!(どの曲が選ばれたのかも知りたいところである)。これが日本だったら、何を聴かされることになるのかな?