1984年全米10位(アダルトコンテンポラリーチャートでは1位)、カナダで6位。クサイ「ブラコン」(死語?)を歌わせたら天下一品(笑)の Peabo Bryson のピンの作品としては現時点で唯一の全米トップ10ヒットです。彼の名前は元々は「Peapo」でしたが、地元サウスカロライナのローカルグループでプロデビューを果たした際、そのグループのリーダーがうまく「ピーポ」と発音できなかったため、「Peabo」に改名したそうです。おかげで(?)警視庁のマスコットキャラクターとカブるのを免れました。

 

 

「ピーボよりうまいのは、ピーボだけ!」(笑)。でも、これの元ネタがわかる人はどれくらいいるんだろう?

 

Peabo Bryson といえば、彼が歌った2つのディズニーのアニメ映画の主題歌が大ヒットしたことはご存じのとおり。まずは、Céline Dion とデュエットしたこちら。

 

 

1992年全米・全英ともに9位となり、翌年のグラミー賞で最優秀ポップパフォーマンス賞(デュオ/グループ)を受賞。いうまでもなく、アニメ映画『美女と野獣』のテーマソングです。ディズニーは、映画のプロモーションのためにこの曲の「ポップバージョン」をシングルとしてリリースする計画を立てたのですが、適当な「大物シンガー」と話をつけられなかったため、当時はまださほど知名度が高くなかった Céline Dion に白羽の矢を立てました。しかし、彼女だけでは「パンチ」が足りないのでは、と不安に思い、Peabo Bryson も起用して二人のデュエットにしたとのことです。なお、Céline Dion は、直前にアメリカのアニメ映画『アメリカ物語2/ファイベル西へ行く(原題:An American Tail: Fievel Goes West)』の主題歌 "Dreams To Dream" を歌うことになっていたのをキャンセルされた(Linda Ronstadt に取って代わられた)という苦い経験をしていたため、最初はこの話に乗り気ではなかったそうですが、この曲が大ヒットしたことで大きな飛躍を遂げました。

 

続いてこちら。

 

 

1993年全米1位(Whitney Houston の "I Will Always Love You" を14週連続で居座っていたトップの座から引きずり下ろした。なお、アダルトコンテンポラリーチャートでも1位)、全英12位、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでトップ10入り(日本ではオリコンの洋楽チャートで1位)。いうまでもなくアニメ映画『アラジン』のテーマソングですが、現時点ではディズニーのアニメ映画の主題歌で唯一全米 No.1 を獲得した曲で、93年のアカデミー賞で歌曲賞、94年のグラミー賞で最優秀楽曲賞をそれぞれ受賞(楽曲として)しました。また、Peabo Bryson と Regina Belle も、同年のグラミー賞で最優秀ポップパフォーマンス賞(デュオ/グループ)を受賞しています。

 

Peabo Bryson は、ほかにも Natalie Cole、Minnie Riperton、Melissa Manchester、Chaka Khan、Debbie Gibson ら数多くの女性歌手とデュエットしていますが、我々アラカン世代にとっては誰が何と言おうとこちらです!

 

 

小柳ルミ子と大澄賢也では断じてありません(笑)。1983年にリリースされ、アメリカでは16位ともう一つでしたが、イギリスでは2位となり、Roberta Flack にとってイギリスにおける最大のヒットとなりました。さらに、アイルランド、ベルギー、ノルウェー、カナダ、オーストラリアでトップ10入りし、日本でも大ヒット。