1966年全米3位。1960年代前半にイギリスで人気を博したテレビ番組『Danger Man』のアメリカでの放映権を獲得したCBSテレビは、ハミングしやすいテーマ曲がないとアメリカではウケないのではないかと慮り、新しいテーマ曲を募集しました。これに応募して選ばれたのが、P. F. Sloan と Steve Barri が共作したこの曲です(Sloan は、選ばれるとは思っていなかったので、驚いたとのこと)。さらに、CBSテレビは、アメリカでの放映にあたり、テーマ曲を差し換えるだけでは十分でないと考えたようで、タイトルも『Secret Agent』に変更しました。なお、Johnny Rivers は、当初あまりこの曲が好きではなく、テレビ用に吹き込んだもののレコード化はしなかったのですが、この曲の人気が高まったためにレコーディングし直してリリースしたところ、見事な大ヒットとなりました。

 

 

そのまんまな邦題(笑)。

 

こちらは、P.F. Sloan と Steve Barri によるデモバージョン。

 

 

この時点ではまだ "Danger Man" でした。なお、Johnny Rivers は、ジェームズ・ボンドのテーマにインスパイアされてイントロのリフを思いついたと主張していますが、このデモバージョンを聴くと、彼がテキトーなことを言っている(嘘をついているとまでは言わないでおく)ことがわかります。

 

こちらは Ventures によるカバーバージョン。

 

 

1966年全米54位(Johnny Rivers と競演となったが、大きく水を開けられた)。

 

さらに Art Blakey によるカバーバージョンも。

 

 

ギター(Grant Green)とオルガン(John Patton)をフィーチャーするなど、Jazz Messengers ではやれないことをやってますね。なお、トランペットは Chuck Mangione。

 

それから、そもそものテーマ曲はこんな感じだったようです(いろいろなバージョンがある)。