この曲は以前変な形で取り上げたので、改めて仕切り直し。

 

 

1978年全英1位(ABBA の "Take A Chance On Me" に取って代わった)をはじめとしてアイルランド、イタリア、ポルトガル、オーストラリア、ニュージーランドでも1位となり、オランダ、ベルギー、スイス、スペイン、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドでトップ10入りを果たすという大ヒットとなりましたが、アメリカでは108位と振るいませんでした(この曲に限らず、Kate Bush はアメリカでは全然ダメだな)。いうまでもなく、エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を素材にした作品ですが、Kate Bush は小説ではなく、子供のころテレビで観たドラマの方から着想を得てこの曲を書いたもので、その後で原作を読んだ(その際、ブロンテと自分の誕生日(7月30日)が同じであることを知った)とのこと。当初 Kate Bush の所属レコード会社は、"James And The Cold Gun" を彼女のデビュー曲に予定していたところ、彼女がこの曲を強く主張したためレコード会社が折れたそうです。そして発売日を1977年11月4日としたのですが、Kate Bush がシングルのジャケットにダメ出しをしたため直前になって翌年1月20日発売に変更となりました(Kate Bush は新人にしては随分強気だったんだな)。ただ、もし予定通り発売されていたら、Wings の "Mull Of Kintyre" とまともにバッティングして、No.1 を獲得できたかどうかわからなかったことを考えると、発売延期の結果は吉と出たといえそうです。なお、彼女はイギリスにおいて自作曲で No.1 を獲得した最初の女性ソロアーティストです。また、リードギターは、Kate Bush を見い出した David Gilmour という説もありますが、元 Pilot の Ian Bairnson だということです。

 

 

あれ、日本ではB面だったんだな。↑の写真はすげー可愛いんだけど、当時はPVに見られるようなメイクの印象が強く(もっとも、そのころはPVは見たことがなかったんだけど)、ちょっとホラー映画(楳図かずおの恐怖マンガ?)に出てきそうな感じでコワかったことを憶えています(笑)。

 

こちらは1986年再録の「New Vocal」バージョン。

 

 

そして Pat Benatar によるカバー。