というわけで、Cheap Trick はこの曲を選ばなかったのですが、Chicago の手によって1988年に全米 No.1(アダルトコンテンポラリーチャートでも1位)を獲得した(エピックレコードの当時の副社長の予言が的中した)ばかりか、翌89年の年間チャートでもトップになりました。作者は、当時のチャートを席巻していた「バラードの女王」(笑)こと Diane Warren で、Jason Scheff は、「"Look Away" を(初めて)聴いたときは、まあ、いいんじゃない、と思ったけど、すごい曲だとは思わなかったな。おれがA&Rマンじゃなかったのは幸いだったよ。」と回顧しています。また、リードボーカルを担当した Bill Champlin は、この曲が1位になったことに気づかなかったそうで、「みんなから『あなたたちの歌を毎日耳にするよ』って言われて、『どの歌?』ってなるんだけど、新しい作品に取り組むのに忙しくて、ほとんど忘却の彼方だったんだ。いつものことだけど、ほかのみんなが気づくころには、もう5曲か6曲先に行ってるのさ。」と述べています。

 

 

"Look Away" はアルバム "Chicago 19" からのセカンドシングル。ファーストシングルはこちら。

 

 

1988年全米3位。こちらも作者は Diane Warren (Albert Hammond との共作)で、リードボーカルは Bill Champlin。そして、Albert Hammond によるセルフカバーも。

 

 

バランスが悪くなってしまったので(笑)、最後に "Look Away" のライヴバージョンを。

 

 

1993年の日本公演のようです。"Look Away" にしても、"I Don't Wanna Live Without Your Love" にしても、いい曲だとは思うんだけど、私にとってのシカゴはやはりホーンが入ったブラスロックのバンド。なので、80年代後半以降、特に Peter Cetera が脱退した後は、別のバンドになってしまったという感じで、ほとんど興味を失ってしまいました。