本記事は "Paperback Writer" のオフィシャルPVが YouTube 上で公開されたことに伴い、昨年4月に投稿した旧記事(当時はプレビューバージョンのみでオフィシャルPVはまだ公開されていなかった)を大幅に加筆修正の上再投稿するものです。なお、プレビューバージョンも残しておきたいので旧記事は削除せず残しておきます。 

 

 

Ringo が手持無沙汰にしてるな(笑)。Paul は「ラブソングじゃない曲を書いて」という彼の伯(叔)母さんのリクエストに応えてこの曲を作ったのですが、彼は、そのリクエストのことを考えながら部屋の中を歩き回っていたときに、Ringo が本を読んでいるのを見て、本についての歌を書こうと思い立ったそうです。そして、当時 John が定期購読していた Daily Mail に掲載された作家志望の男についての記事を読んだ後でこの曲を書き始めました。なお、John は歌詞の一部を手伝っていて、「"Paperback Writer" は "Day Tripper" の息子さ。でも、Paul の曲だけど」と語っています。この曲は1966年6月に Rolling Stones の "Paint It Black" を蹴落として全米 No.1(ミリオンセラー)となったのですが、前年11月には "Yesterday" が "Get Off My Clouds" によって1位の座を奪われているので、そのリベンジを果たしたことになります(Beatles と Stones の間の「政権交代」はこの2例のみ)。1位になった翌週には Frank Sinatra の "Strangers In The Night" にその座を譲ったものの、その翌週には奪い返しています(Beatles ナンバーの首位返り咲きは "We Can Work It Out" に続いて2例目にしてこれが最後)。また、イギリスでは、"Strangers In The Night"("Paint It Black" からトップの座を奪った)に取って代わって1位となりました。さらに、アイルランド、オランダ、西ドイツ、スウェーデン、ノルウェー、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで1位、ベルギー(フランドル)、オーストリア、イタリア、フィンランドでトップ10入り。

 

B面は初めてテープの逆回転が使用されたこの曲。

 

 

1966年全米23位、ニュージーランドで3位。テープの逆回転を使用したことについて、John は、マリファナでハイになっていたときにテープをレコーダーにセットしたらたまたま逆回転になってそれが気に入ったのだと言っていますが、George Martin は、自分が試行錯誤を重ねた結果だと言っていて、真相は藪の中。なお、Ringo はこの曲のドラミングは自分のベストパフォーマンスだと述べています。

 

 

さて、"Paperback Writer" は、1966年の Beatles の武道館公演と、2015年の Paul の武道館公演の双方で演奏された2曲のうちの1曲です(もう1曲は "Yesterday")。

 

まずは Beatles の1966年の演奏。

 

 

この公演の直前にリリースされたので、Paul が「new record」と紹介しています。

 

次に Paul の2015年の演奏。

 

 

Paul が手にしているのは、Beatles 時代にこの曲をレコーディングした際に使用したエピフォン・カジノです。

 

なお、昨年の日本公演では演奏されませんでした。