1975年全英1位、全米2位。さらに、アイルランドとカナダで1位、オランダ、ベルギー、西ドイツ、スイス、ノルウェー、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランドでトップ10入り。まあ、説明する必要もない名曲ですが、アメリカでは3週間連続2位にとどまりました。その間1位だったのは順番に Van McCoy & The Soul City Symphony の "The Hustle"、Eagles の "One Of These Nights"、Bee Gees の "Jive Talkin'" で、なかなか強力な顔ぶれとはいえ、この曲の1位を阻むほどかというと疑問であり、チャートの順位にはたいした意味はないとの私の持論の正しさを再確認させてくれる実例の一つです。Eric Stewart は、8年連れ添った(当時)奥さんから、なぜ以前ほど「I love you」って言ってくれないの?と尋ねられたことがきっかけとなってこの曲のアイディアを得たそうです(彼によると、「I love you」を何度も繰り返し言っていたらその言葉は単なるあいさつのような無意味なものになってしまうので、別の言い方を考えるうちに、「I'm not in love」と反語的に言うのがいいんじゃないかと思いついたとのこと)。また、この曲は当初ボサノバ風だったそうですが、Kevin Godley と Lol Creme のお気に召さず(特に Godley は「クソだ」とこき下ろした)、一度はボツになってしまいました。しかし、彼らがレコーディングをしていたスタジオの複数のスタッフがこの曲のメロディを口ずさんでいるのを聴いた Stewart が、他のメンバーに考え直すよう求めると、スタジオの秘書 Kathy Redfern(曲の中盤の「Be quiet, big boys don't cry」というささやきを担当した女性)も、「なぜあの曲を完成させないの?大好きなのに。今まであなたたちが作った曲の中で一番素敵よ」と加勢したので、再度メンバー間で話し合ったところ、Godely がボーカルによる「ウォール・オブ・サウンド」を作ることを思いつき、抜本的に作り直されました。そして、当時 10cc は、名付け親でもある Jonathan King が主宰するマイナーレーベルから大手の Phonogram 傘下の Mercury Records に移籍する話を進めていて、同社の担当者にこの曲を聴かせたところ、「傑作だ!いくら欲しいか言ってくれ。契約の条件は?なんでもやるぞ」となって、5年でアルバムを5枚出す契約を結び、大金を手にしたそうです(いつものことだけど、「説明不要」って言いながら説明がなげーな。もはやお約束のパターンやな)。

 

 

数多くのカバーがありますが、その中で最もヒットしたのがこちら(1991年全米7位)。 

 

 

そして Diana Krall によるカバー。