1971年全米2位(1位は Bee Gees の "How Can You Mend A Broken Heart")。150万枚を超えるセールスを記録した、John Denver を代表するナンバーの一つに数えられる名曲ですが、当初はチャートアクションが芳しくなく、レコード会社はあきらめかけていたそうです。しかし、John Denver からあきらめるなと叱咤されてプロモーションを続けたところ、見事な大ヒットとなりました。もともとは Fat City というデュオで活動していた Bill Danoff と Taffy Nivert が作り、Johnny Cash に売り込もうとしたものですが、彼らが John Denver の前座を務めた際にこの曲を彼に聞かせたところ、John Denver が気に入り、三人で歌詞を手直ししてリリースに至りました(Danoff と Nivert もレコーディングに参加したのでシングルには「John Denver with Fat City」とクレジットされた)。この曲は当然のことながらウェストバージニア州で熱烈な歓迎を受け、2014年には同州の州歌に選定されました。ただし、Danoff は特に「ウェストバージニア」のことを歌おうとしたわけではなく、最初は「マサチューセッツ」にしようと考えていたそうです。また、歌詞に登場する「ブルーリッジ山脈」はウェストバージニア州にはかかっておらず、「シェナンドー川」も同州をかすめているにすぎないので、ウェストバージニア州の歌としてはどうかと思われるのですが、これは三人ともウェストバージニアの地理に詳しくなかったことによるそうです(ちゃんと調べろよ)。

 

多くのカバーがありますが、日本ではなんといっても Olivia Newton-John のバージョンです。

 

 

そーいえば当時、「オリビア・ニュートン・ジョン・デンバー」とか言ってたな(笑)。1973年全英15位。日本では1976年にテレビ番組で使用されたことで大ヒットし、オリコンの総合チャートで6位、洋楽チャートでは15週連続1位、オールジャパンポップ20では3位となりました。しかし、アメリカでは最高位119位と全然ヒットせず(泣)。

 

 

ところで、Bill Danoff と Taffy Nivert は後に Starland Vocal Band を結成してこちらの大ヒットをかっ飛ばします。

 

 

1976年全米1位、全英18位。さらに、カナダで1位、オーストラリアで6位、ニュージーランドで5位。彼らはこの曲のヒットにより翌年のグラミー賞で Boston や Wild Cherry を押さえて最優秀新人賞に輝いたのですが、後が続かず一発屋に終わってしまいました。歌詞はかなりキワドイ内容ですが、「Afternoon Delight」とは、Bill Danoff がワシントンのレストランで食べたエビ料理の名前だそうです。