週末を迎え、過度な利下げ期待は一服

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

おはようございます。

▼注目経済指標

・独消費者物価指数[前年比]2.2%(予想2.2% 前回2.2%)
・英鉱工業生産[前月比]-0.9%(予想0.0% 前回0.7%)
・英製造業生産高[前月比]-1.3%(予想0.1% 前回0.5%)
・米ミシガン大学消費者信頼感指数55.4(予想58.0 前回58.2)

▼ニュース、要人発言

米がG7に対中･インド関税引き上げ要求へ、ロシア原油購入巡り－報道
トランプ米政権は、ウクライナとの停戦交渉に応じるようロシアに圧力をかける目的で、同国産原油を購入するインドと中国に課す関税を著しく引き上げるよう主要7カ国(G7)に強く迫る方針だ、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた(ブルームバーグ)
ECB利下げ、時期は12月に後ずれ＝JPモルガン予想
JPモルガンは欧州中央銀行(ECB)が金利を据え置いたことを受け、10月としていた従来の利下げ予想時期を12月にずらした(ロイター)
マイラン次期FRB理事の指名承認、15日の表決計画－米上院共和党
トランプ米大統領が先に次期連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名したマイラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長について、上院共和党は15日夜に承認のための表決を計画している、計画に詳しい関係者によれば、マイラン氏のFRB理事就任が15日に上院本会議で承認されれば、同氏は16、17両日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)会合に出席することが可能となる(ブルームバーグ)
サウジの中国向け原油輸出、10月に急増へ＝関係筋
サウジアラビアの中国向け原油輸出は、価格の大幅な引き下げを受けて10月に急増する見通しだと、複数の貿易筋が11日明らかにした、中国の石油精製業者への割り当ての集計によると、国営石油会社サウジアラムコは10月に約5100万バレル(日量約165万バレル)を中国に輸出する見通しだ(ロイター)
ボルソナロ前大統領に禁錮27年3月、ブラジル最高裁　トランプ氏反発
ブラジル最高裁は11日、2022年の選挙での敗北後にクーデターを計画したとして有罪となったボルソナロ前大統領(70)に禁錮27年3月の刑を言い渡した、民主主義を攻撃した罪で有罪判決を受けるのはブラジル大統領経験者として初めて(ロイター)
トランプ氏「驚いている」、ブラジル前大統領への有罪判決で
トランプ米大統領は、ブラジルのボルソナロ前大統領がクーデターを企てたとして有罪判決を言い渡されたことについて、驚いていると述べた、トランプ氏は以前、ボルソナロ氏に対する裁判を「魔女狩り」と呼び、対ブラジル関税の引き上げなどを行った(ロイター)
米財務長官、中国の何副首相と来週マドリードで会談　貿易など協議
ベセント米財務長官は来週、マドリードで中国の何立峰副首相ら高官と会談し、貿易、経済、国家安全保障を巡る協議を継続する、米財務省が11日、ロイターに明らかにした(ロイター)
メキシコ大統領、関税引き上げ巡り「対立望まず」
メキシコのシェインバウム大統領は11日、中国などからの輸入品に対する関税を引き上げる計画について、対象国との対立は望んでいないと述べた、メキシコ政府は10日、数百品目の関税見直しの一環として、中国製自動車への関税を50%に引き上げると発表した、520億ドル相当の輸入品に影響が出る(ロイター)
為替介入、無秩序な動きへの対処に「留保」＝日米財務相声明
日米両政府は12日、関税交渉とは別に協議を続けてきた為替文書に合意し、共同声明を発表した、為替介入を巡り「過度の変動や無秩序な動きに対処するためのものに留保されるべき」との認識で一致した。通貨安競争をけん制する国際合意を踏襲した、加藤勝信財務相は声明発表後に記者会見し、合意内容について「大変、意義深いものと考えている」と述べた(ロイター)
日銀、9月会合は現状維持の公算　米経済の下振れリスク警戒
日銀は18-19日に開く金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決める公算が大きい、経済・物価は7月の展望リポートに沿って推移しているものの、米国の高関税政策がもたらす米国経済の下振れリスクへの警戒感が根強い、国内のインフレ率はピークアウトしたとして、利上げ判断を急ぐ必要はないとの声も聞かれる(ロイター)
ECBは追加利下げ不要、物価見通しのリスク均衡－パツァリデス氏
欧州中央銀行(ECB)が物価の安定を実現するため追加利下げを行う必要は現時点ではないとの考えを、ECB政策委員会メンバーのパツァリデス・キプロス中央銀行総裁が示した(ブルームバーグ)
ECB追加利下げの可能性、否定できない＝仏中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるフランス中央銀行のビルロワドガロー総裁は12日、今後の理事会でさらなる金融緩和を決定する可能性は否定できないとの見解を示した(ロイター)
英GDP、7月は前月比横ばい　市場予想と一致
英国立統計局(ONS)が12日発表した7月の国内総生産(GDP)は前月比横ばいと、市場予想と一致した、政府支出の増加や、米関税導入前の駆け込み輸出が寄与した(ロイター)
ECBシムカス氏、インフレリスクなお大きいと認識－政策の選択肢維持を
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのシムカス・リトアニア中銀総裁は12日、インフレリスクが依然として懸念材料となっており、ECBは政策の選択肢を狭めるべきではないとの認識を示した(ブルームバーグ)
ECB、12月理事会は「情報が豊富」＝ラトビア中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は12日、インフレ率が目標から逸脱するかどうかを判断する上で12月のECB理事会が重要になると述べた(ロイター)
赤沢再生相、企業収益押し下げ効果は最大3%程度－米一律関税15%
赤沢亮正経済再生担当相は12日の参院予算委員会で、米国の日本製品に対する一律関税が15%に引き下げられたことで企業収益への押し下げ効果は最大3%程度にとどまったとの試算を明らかにした(ブルームバーグ)
インフレ下振れリスクに留意する必要＝フィンランド中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は12日、エネルギー価格下落とユーロ高に起因するインフレ下振れリスクにECBは留意する必要があると述べた(ロイター)
ロシア中銀、1%利下げインフレ警戒で予想幅下回る
ロシア中央銀行は12日の理事会で、主要政策金利を1%ポイント引き下げ17%にすると決定した、ロイターがまとめたアナリスト予想は、2%ポイントの引き下げだった(ロイター)
加藤財務相、対中印関税引き上げ「内容控える」 G7オンライン会合を開催
先進7カ国(G7)は12日夜、オンラインで財務相会合を開き、ロシアから侵略を受けるウクライナの平和実現に向けて議論した、日本から出席した加藤勝信財務相は会合後、財務省内で記者団の取材に応じ、米国がG7各国に対し、ロシア産原油を購入するインドと中国に課す関税の大幅引き上げを要請するとの報道について「議論の中身は控える」と述べた上で「今回の議論を踏まえ、事務レベルでよく協議し、必要に応じ大臣会合でも議論する」と説明した(時事通信)
トランプ氏「プーチン氏への忍耐は限界」、ロは「欧州が交渉妨害」
トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領に対する忍耐は限界に達していると述べた、フォックスニュースとのインタビューに応じた、ただ、ウクライナ戦争を巡って制裁をちらつかせることは控えた(ロイター)
米ミシガン大消費者信頼感9月速報値は55.4、5月以来の低水準
米ミシガン大学が12日発表した9月の消費者信頼感指数(速報値)は55.4と2カ月連続で低下し、5月以来の低水準となった(ロイター)
ECB追加利下げに警鐘、物価安定損なう恐れ－ナーゲル独連銀総裁
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行(中央銀行)総裁は、追加利下げを実施した場合、中期的にインフレ率を2%に安定させるというECBの目標を危うくする恐れがあると述べた(ブルームバーグ)
トランプ大統領、テネシー州メンフィスにも州兵派遣計画－犯罪対策で
トランプ米大統領は、テネシー州メンフィスに州兵を展開する意向を明らかにした、トランプ政権は、民主党が統治する都市で犯罪が横行しているとし、取り締まりを強化している(ブルームバーグ)
国連総会、2国家共存宣言を採択米・イスラエルはボイコット
国連総会(193カ国で構成)は12日、イスラエルとパレスチナの2国家共存を支持する宣言を、圧倒的賛成多数で採択した、賛成は142票、反対は10票、12カ国が棄権した、米国とイスラエルは会議をボイコットした(ロイター)
モデルナ下落、政権が子どもの死亡とコロナワクチン関連付けと報道
12日の米株式市場で、バイオ医薬品大手の米モデルナが下落、トランプ政権の保健当局者らが、新型コロナウイルスワクチンと25人の子どもの死亡例とを関連付け、来週予定される疾病対策センター(CDC)の諮問委員会への報告で提示する計画だとの一部報道に反応した(ブルームバーグ)
カーク氏射殺の容疑者を拘束、トランプ大統領が公表
トランプ米大統領は12日、ユタ州の大学で保守系政治活動家チャーリー・カーク氏が射殺された事件で、当局が容疑者を拘束したと明らかにした、トランプ大統領はフォックス・ニュースのインタビューで、「捕まえたと思う」とし、容疑者を知る人物の協力があったとし、容疑者の父親が車で警察に連れて行き引き渡したと示唆した(ロイター)
UBS、金価格予想を上方修正 25年末に3800ドル
スイスの金融大手UBSは12日、金の価格予想を上方修正した、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測や、それに伴うドル安、地政学リスクを理由に挙げている、2025年末時点の金価格予想を300ドル引き上げ、1オンス＝3800ドルとした、また、26年半ばの予想も200ドル引き上げ、3900ドルとしている(ロイター)

東京前営業日比

	09/12 15:45	09/13 6:00	円換算
ドル円	147.47	147.67	0.20
NY金	3,688.42	3,681.25	-12
NY白金	1,399.60	1,402.65	21

(時間は東京タイム)

来週のFOMC会合を前に利下げ織り込みはやや一服、これまで売られていたドルはアジア・欧州タイムでやや買い戻しの動きが見られました。
ドル円は一時148円台を回復、ユーロドルは1.17近辺に沈む場面も見られましたが、NYタイムに入るとミシガン発表を機にドルは徐々に売られ始めました。
来週開催される9月FOMCでの25bp利下げは100%織り込まれており、市場ではFOMCメンバーによる年内利下げスケジュールの見通しが注目されています。

▼株式

ダウ：45,834.22ドル(-273.78)

ナス：22,141.10(+98.03)