【相場格言】「一次規制」は買い、「二次規制」は売り

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

一次規制に売りなし
相場が上昇し過熱してくると、取引所は相場の行き過ぎを規制しようとするが、相場が若く、市場エネルギーが強い場合、一度の規制だけでは相場の熱は冷めず、さらに上昇することもあるため、慌てて売り逃げない方がいいという格言。(「投資用語集」より)

今週月曜日、JPX金はサーキットブレーカー発動が懸念されるなど大きく値を崩しました。
その日の夕方にJSCC(日本証券クリアリング機構)は金グループ及び原油先物グループの証拠金見直しを決定しました。
特に金グループの臨時見直しは、昨年8月5日「令和のリーマンショック」以来となりました。

JSCCによるAS-VaRパラメータの臨時見直しの判定結果について～AS-VaRパラメータの更新(2025年4月8日～2025年4月11日)～

2025年4月7日
AS-VaRパラメータの臨時見直しに係る判定の結果、金グループ及び原油先物グループにおける再計算後のAS-VaRパラメータの値が臨時見直しの発動基準に該当したことから、2025年4月8日～2025年4月11日に適用するAS-VaRパラメータを設定しましたのでお知らせします。AS-VaRパラメータは、以下のリンクからご確認いただけます。
ただし、当該適用期間中において市場の状況が急変した場合又は新商品を上場した場合等で当社が特に必要と認めるときは、AS-VaRパラメータの全部又は一部を変更することがあります。

標準金の証拠金は、486,000円から508,000円へと引き上げられました。
さらに昨日はトランプ政権による「相互関税発動延期」報道を受け、国内金相場は円高と急騰しました。
結果、今週二度目の証拠金引き上げとなりました。

JSCCによるAS-VaRパラメータの臨時見直しの判定結果について～AS-VaRパラメータの更新(2025年4月11日)～

2025年4月10日
AS-VaRパラメータの臨時見直しに係る判定の結果、金グループにおける再計算後のAS-VaRパラメータの値が臨時見直しの発動基準に該当したことから、2025年4月11日に適用するAS-VaRパラメータを設定しましたのでお知らせします。AS-VaRパラメータは、以下のリンクからご確認いただけます。
ただし、当該適用期間中において市場の状況が急変した場合又は新商品を上場した場合等で当社が特に必要と認めるときは、AS-VaRパラメータの全部又は一部を変更することがあります。

今週月曜日に一次規制、そして昨日「二次規制」が発動されました。
今回は下方向で「一次規制」、上方向で「二次規制」が発動されましたが、1週間で2回証拠金が引き上げられるという異常事態です。
そしてこの「一次規制」「二次規制」について、このような相場格言があります。

「一次規制」は買い、「二次規制」は売り

昔はしょっちゅうストップ高、ストップ安になったため、わりと聞こえてくる相場格言でした。