日米会談とドル円(クリントン-宮澤会談を振り返って) | 浪風谷本

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谷本 憲彦
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「日米黄金時代築く」共同声明案 経済・安保・対中国が柱
石破茂首相とトランプ米大統領は7日、ワシントンで初めて会談する。経済・安全保障・対中国を3本柱とし、日米の共通認識を示す共同声明をまとめる。外務・防衛の担当閣僚協議(2プラス2)を早期に開催し、トランプ政権でも日米の防衛協力を深めていくことも合意する。(日本経済新聞)

 

日本時間今夜、日米首脳会談が行われます。
防衛費増額など安全保障にくわえて、通商協議についても注目されています。
先月20日からスタートしたトランプ政権ですが、関税圧力とディールを巧みに操り早々に各国首脳と通商協議を進めています。
貿易不均衡の是正や安全保障を建前としたトランプ政権による通商圧力ですが、今晩いよいよニッポンにも押し寄せてきそうです。
 

モノの米貿易赤字、過去最大=輸入拡大、駆け込みも―24年
5日発表された2024年の米貿易統計によると、モノの取引の貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)が前年比14.0%増の1兆2117億ドル(約185兆円)と、過去最大に膨らんだ。世界的な景気減速で輸出が伸び悩んだ一方、輸入が大きく増加した。高関税政策を掲げるトランプ米政権発足前の「駆け込み」で、12月に輸入が大きく増えた。
トランプ大統領は、貿易赤字を「米国の損失」と問題視。全輸入品への一律関税導入や2国間交渉を通じて是正していく考えを示している。
貿易赤字を国・地域別(通関ベース、季節調整前)で見ると、最も大きいのは中国で、2954億ドルと前年から拡大。日本は685億ドルと7位で、前年から縮小した。(時事通信)

 

対日赤字について前年からは縮小したものの、2023年までは3年連続で増加。
今回の日米首脳会談でも貿易赤字解消を強く求めてくる可能性があります。

2017年の就任直後にもトランプ大統領は、「通貨切り下げで優位に立っている国」と中国や日本を名指しで批判しました。
安倍首相(当時)は「(本来、為替を巡る問題は)首脳会談で協議するのにふさわしくない」と反論した一方で、トランプ氏が当時示していた米国内のインフラ整備に協力する姿勢を打ち出すなど強固な日米関係構築を表明しました。
今回もぜひ「石破首相」にがんばっていただきたいですが、過去には圧力に屈してしまった首脳会談もありました。
 

「首脳会談で円高」に前例
(略)
実は、過去に日米首脳会談をきっかけに円高が進んだ例もある。1993年4月に当時の宮沢喜一首相とクリントン米大統領との間で開いた会談だ。くしくも今回と同様に米側の新政権発足後、初の首脳会談だった。
問題になったのは会談が終わった後の記者会見でクリントン氏が発した言葉。なんと「貿易不均衡是正には円高が有効」という趣旨のことをストレートに語ったのだ。円買いに弾みがついたのは言うまでもない。ちなみにその2年後の95年4月、円相場は1ドル=79円75銭という当時としての戦後最高値を記録した。
この例が示す通り、今回も会談後のトランプ氏の発言がマーケットを動かしてしまう可能性はある。話し合いが終わった後も、安心はできないというわけだ。
安倍首相はうまく理解を得られるか――。首相が担うことになった異例の通貨外交の行方は、市場参加者だけでなく財務省・日銀にとっても大きな関心事項になりそうだ。(2017年2月6日付日本経済新聞)

 

当時の米通商政策、特に「ドル安政策」といってもそれはほぼ対円でした。

1993年1月20日に就任したビル・クリントン米大統領(当時)は、日米首脳会談のなかで日米貿易不均衡是正を取り上げ、宮沢首相(当時)を相手に円高を希望。

円買い戻しに弾みがつき、宮沢政権崩壊→細川連立政権誕生を経て円高一服の場面もありましたが、1994年6月28日ついに史上初めてドル円が100円の大台を割り込みました。

 

 

宮沢内閣は8月9日に崩壊、お盆明けの安値から反発を見せるも、1995年4月に79円75銭と円の戦後最高値(当時)を記録しました。

 

 

この間自民党が38年ぶりに下野し、宮澤内閣→細川内閣→羽田内閣→村山内閣と続きました。

ドル円相場の行方とともに、日本の政局にも注目が集まりそうです。

なお今回通訳を務めるのが外務省の高尾直・日米地位協定室長であることが分かりました。
 

日米首脳会談に「小さな首相」…安倍元首相通訳の高尾直氏を「トランプ対策の切り札」に
7日に開かれる石破首相とトランプ米大統領の首脳会談で、安倍晋三・元首相の英語通訳だった外務省の高尾直・日米地位協定室長が通訳を務めることが分かった。トランプ氏から当時、「little prime minister(小さな首相)」と呼ばれており、「トランプ対策の切り札」(同省幹部)として抜てきが決まった。
複数の日本政府関係者が明らかにした。幹部職員が首相通訳を担うのは異例となる。外務省関係者は「トランプ氏は、関係が良好だった安倍氏の言葉を高尾氏から常に聞いていた。会談での再会を歓迎するだろう」としている。高尾氏は昨年11月の石破首相とトランプ氏との電話会談でも通訳を担当した。(読売新聞)

 

最後の切り札となるか、期待しましょう。

 

 

 

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