Fort Knox

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

2020年8月9日に掲載した「本当に金塊は保管されているの？(フォートノックス)」に加筆・訂正したうえで、再掲載しています。

政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏は米政府機関の無駄遣いを日々精査していますが、政府保有の「金(ゴールド)」にも目を向けています。

以前ご紹介した”Fort Knox”です。

米国内の主な金の保管所は「デンバー造幣局」「ウェストポイント」「NY連銀」とありますが、最大の保管所が「Fort Knox」です。

(Wikipedia)

フォートノックスは、ルイビルの南、エリザベスタウンの北にあるケンタッキー州の米軍駐屯地です。米国の金準備の大部分を収容するために使用される米国地金保管庫に隣接しています。 109,000エーカーの基地は、ブリット、ハーディン、ミード郡の一部をカバーしています。アメリカ独立戦争の大砲長であり、最初のアメリカ合衆国国防長官であるヘンリーノックスにちなんで名付けられました。

Fort Knoxは1953年以降一度も外部監査を受けておらず、1974年9月に一度だけ議員や報道陣に対して一部の貯蔵庫のみを開放しています。

しかし前トランプ政権時の2017年8月、ムニューシン財務長官(当時)がきわめて短時間ではあるものの、フォートノックスを視察しています(夫人同伴で政府専用機を使用し、日食観察も行った方が話題になりましたが…)。

またNY連銀地下5F122区画に保管されているはずの大量の金についても、本当に存在するかどうか疑わしいとされています。

ドイツ連銀が預託している金の返還を求めた際には「7年かかる」と言われ、実際3年かかったとか。 

つまり、「本当に保管されているのか？」という疑惑が常に囁かれており、もし倉庫内が空っぽなんてことになっていたら、大変なことになります。

米国造幣局によると、現在Fort Knoxには4,580トン相当の金塊が保管されています。

米政府はFort Knoxに眠る金の簿価を1トロイオンスあたり「42.22ドル」(約62億ドル)と評価していますが、2,900ドルで計算しなおすと4,717億ドルとなってしまいます。

評価しなおせば、米国の財政赤字問題はいっぺんに解決できます。

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