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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

ニューヨーク市場に上場されている「カカオ先物」価格が急落、話題となっています。
 

カカオ豆先物が大幅下落、トレーダー離れ流動性低下-激しい値動きに

30日の商品市場でカカオ豆先物が続落、過去2営業日では最大27%安となった。投資家や企業の間では取引ポジションを維持する余裕がなくなり、価格変動はより激しくなっている。(4月30日付ブルームバーグ)

 

記事によると、先月29日の取引でカカオ先物は6.95%下落。

翌30日も一時13%下落し、記録が残る1960年以降で最大の下げ幅を記録しました。

 

 

そもそもカカオ先物は歴史的な供給不足で価格が上昇しており、先月に入り一時1トン当たり1万2000ドル超と、最高値を更新していました。

 

カカオ豆の不作&円安のダブルパンチ 相次ぐ「チョコレート」関連商品の値上げ

チョコレートの関連商品を巡る値上げが、菓子メーカーで相次いでいる。民間調査会社の帝国データバンクによると、主要生産国での輸出制限や天候不順による不作も重なったことで、チョコレートの原材料であるカカオ豆の価格が上昇。さらには進行する円安も価格の上昇に拍車をかけているとみられ、影響はしばらく続きそうだ。(4月25日付産経新聞)

 

カカオ豆を取り巻く需給環境は非常にひっ迫、歴史的高値を記録していました。
しかし、29日の取引から突如崩れました。
急落のきっかけについて、日本経済新聞には次のように掲載されています。

 

急落のきっかけは、短期的な利ざや稼ぎを目的に買いを仕掛けてきたファンドなどによる利益確定売りとみられる。コンフィテーラ(東京・港)の今村雄紀社長は「買われすぎの状況が続いていたために、買い持ち筋の利益確定売りが月末に伴って一気に出た」と指摘する。

市場流動性の低下も下落に拍車をかけた。激しい価格変動によってカカオ豆の先物取引に必要なイニシャルマージン(当初証拠金)が急増し、トレーダーがポジション(持ち高)を維持するために多額の資金が必要になっている。「取引を手じまう参加者が増えて流動性が低下し、市場が大きな価格変動に対し脆弱になった」(大手商社)との指摘もある。(30日付日本経済新聞)

 

相場が過熱気味になると取引所は証拠金を引き上げ、ブレーキをかけます。
有名なのは、NY銀における「ハント兄弟銀の木曜日」です。

 

銀の木曜日

アメリカの石油王ハント兄弟は、当時ソ連によるアフガン侵攻などにより上昇していた金に比べ割安となっていた銀に着目し、銀の買い占めに走った。

兄弟による銀の買い占め量は、一時全米の約60%に相当する量まで拡大。

しかしCFTCによる相次ぐ証拠金の積み増しなどにより、銀価格は急落。

最終的にハント兄弟は破産に追い込まれた。

 

現在のカカオ市場を特定の企業もしくは個人が買い占めているのかどうか分かりませんが、行き過ぎた市場に対する調整は常にあるということを留意する必要があります。
なおハント氏の名誉のために付け加えると、弟のウィリアム・ハーバート・ハント氏は銀の木曜日の33年後に億万長者に復活しており、当時話題となりました。

 

「銀の木曜日」で破産のハント氏、億万長者に復活-石油資産売却で

米テキサス州出身のウィリアム・ハーバート・ハント氏はかつて、世界屈指の資産家だった。1970年代には兄のネルソン・バンカー・ハント氏と共に、米国の市場の60%に相当する1億9500万オンスを超える銀を買い占めた。80年の初めまでに、兄弟が保有する銀の価値は90億ドル(現在のレートで約8500億円)以上に達した。

銀相場は80年3月、数週間のうちに80%下落し、ハント兄弟が保有していたポジションの価値は暴落した。33年前のこの日を、トレーダーらは「シルバー・サーズデー(銀の木曜日)」と呼ぶ。銀相場の暴落はウォール街を揺るがし、兄弟は破産に追い込まれた。

そのハント氏が、石油資産の売却によって億万長者に返り咲いた。 同氏は昨年10月、保有する非上場企業ペトロ・ハントがノースダコタ州で保有していた石油資産の43%を14億5000万ドルでハルコン・リソーシズ(ヒューストン)に売却。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、現金と株式によるこの売却でハント氏はハルコンの筆頭株主となり、保有資産は42億ドルに膨らんだ。(2013年3月28日付ブルームバーグ)

 

 

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