今週の見通し

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

＜今週の予定＞
・15日：新月
・17日：米小売売上高
・18日：中国GDP、消費者物価指数

＜CFTC建玉明細＞
金

(直近5週間)

右軸：大口投機玉買い越し

10月10日終了時点のNY金大口投機玉買い越しは71,433枚。
前の週から比べ、19,793枚買い越しが減りました。
この時点でファンド売り玉は15万枚に膨れており、これが先週弾けたのでしょう…。

白金

(直近5週間)

右軸：大口投機玉買い越し

10月10日終了時点のNY白金大口投機玉売り越しは36枚。

前の週と比べ、4,710枚買い越しが減りました。

売り玉増加により、売り越しに転じました。

CFTCとは”US. Commodity Futures Trading Commission”の略で、米商品先物取引委員会のこと。各取引所の建玉明細を開示することを義務付けており、毎週金曜日引け後にその週の火曜日時点の参加者別建玉明細”Commitments of Traders”を公表している。

＜今週の見通し＞
今週水曜日に予定されている中国GDPは事前予想4.5%となっており、前回6.3%を大きく下回ることが予想されています。
ドル/人民元は7.3レベル、上海総合指数は3,000でそれぞれ買い支えられており、水曜日に公表される中国主要経済指標が予想を大きく下回ることになると、いよいよブレイクのきっかけになることも予想されます。

また高値圏での推移が続くドルですが、今週予定されている米小売売上高などをきっかけにさらなるドル高の進行が警戒されます。
小売売上高の事前予想は前月比0.3%と前回0.6%を下回るものの、前回も鈍化予想が一転予想を上回っており、引き続き消費の強さが警戒されます。

そしてなんといっても今市場を席巻しているのは「中東情勢で」、特に先週末はイスラエル軍による「地上侵攻」が警戒され、市場は地政学リスクを意識する動きとなっています。

イスラエル軍、地上侵攻の準備完了　空爆続くガザで子どもや女性犠牲
イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの軍事衝突で、イスラエル軍は14日夜、ガザへの地上侵攻に向けた準備が整ったと発表した。米国は地域の抑止力を高めるため、空母打撃群の追加派遣を決定。情勢は緊迫している。(朝日新聞)

当然ですが「中東タイム」に動意があり、東京市場が終わった後の市場の動きが警戒される1週間が始まります。

東京前営業日比